喫茶・リアス
ユイ(テレビ)『は~い! ミス北鉄の足立ユイです!』。
春子「『は~い! 足立ユイです!』」
<大吉っつぁんも 菅原さんも そして 春子も気付いてない。 この男の正体を知っているのは 今のところ アキとユイちゃんだけなのです>
ユイ(テレビ)『こちらを ご覧ください! 私は北三陸の夏景色が 大好きです!』
回想
ユイ「水口さん 私 もう 岩手にいたくないんです。」
回想終了
ユイ(テレビ)『私は この町を ず~っと愛し続けます!』
<ユイの本心を知る アキは 複雑な心境でした。 大好きな海に潜っている時でさえ 何だか 気分が晴れません>
回想
水口「まあ 2人とも いいキャラだし ホントは 君も 東京に連れていきたいんだけど 何か 忙しそうだし 興味ないんじゃね。」
回想終了
<興味なくはない。 ユイちゃんと 2人なら楽しいし 実際楽しかったし>
回想
♬『潮騒のメモリー 17才は』
回想終了
<だけど 東京は嫌い。 大っ嫌い>
春子「アキ。 ねえ アキ!」
アキ「うん?」
春子「あんたさ 洗濯物 出す時には ポケットに中 確認しなさいって 何度言ったら 分かんのよ。」
アキ「ごめ~ん。」
春子「紙も こんなんなって…。 何だ これ? 名刺かな? 水… 水 何だろう これ。」
アキ「じぇ!」
春子「マネ… マネージ マネージ…。 何 何? 何よ。」
アキ「な… 何でもねえ。」
スナック・梨明日
勉「初めて見ました…。」
春子「だろうね。 ずっと 弟子だと 思ってたんだもんね。」
美寿々「えっ 何 何? どういう事?」
春子「だから ハートフルっていうのは 東京の芸能事務所なの。 そこの名刺 持ってるって事は 業界人って事でしょ。」
ヒロシ「水口さんが?」
大吉「業界人が なして こんな田舎に…。」
菅原「しかも 勉さんの弟子って。」
勉「琥珀の… 琥珀の魅力に目覚めて!」
春子「違うね! 琥珀なんか 全然興味ないんだよ。 ただ この店に出入りするために 勉さん 利用されたの。」
勉「じぇじぇ…。」
美寿々「じゃあ 私も?」
春子「そうかもね。 情報を得るために近づいたのかも。」
美寿々「じぇじぇ!」
ヒロシ「えっ? アキちゃんが これを持ってたって事は…。」
春子「当然 ユイちゃんーも スカウトされてるでしょうね!」
一同「じぇじぇ!」
ヒロシ「道理で…。」
菅原「えっ 何?」
ヒロシ「変だと思ってたんですよ 様子が。 やたら 親に反抗したり 東京の賃貸情報とか 間取りとか取り寄せたり…。」
春子「やばいじゃん それ!」
ヒロシ「えっ? えっ ハートフルって 有名な事務所なんですか?」
菅原「あっ こいつ知ってる ほら 敏腕プロレスラー。」
春子「プロデューサーの 荒巻太一 通称 太巻。」
ヒロシ「あっ!」
吉田「何? ピンと来ちゃった?」