ミャンマー
裕一「あっ… お帰りなさい。」
中井「これを…。」
裕一「失礼します。」
中井「前線は地獄です。 険しい山 濁流の大河 悪疫 食糧不足。 戦う以前に命を保つことさえ難しい。 前線部隊への武器や弾薬 食糧の補給も 全く追いついていない。 それなのに進撃命令を出す司令官。 全て無謀で無駄な死… まさに犬死にです。」
裕一「あの… 日本に勝てる見込みは? ってか… あの… 水野さん どうされたんですか?」
中井「更に先に向かいました。 この実情を伝えるのが作家の使命だと。」
中井「一杯の水がないだけで 死んでゆく者がいます。 そんなこと許されていいのでしょうか? 古山さん… 日本は負けます。 命を尊重しない戦いに未来はありません。」