昭和20年6月19日。 豊橋は 深夜から未明までの空襲で市街地の7割が焼き尽くされました。
光子「もう うち駄目だわ。 逃げよう!」
梅「待って 原稿!」
光子「梅! 梅!」
岩城「おかみさん!」
光子「あっ…!」
岩城「俺が助けます!」
光子「あっ! あっ ああ ああ…。 ああ~!」
関内家 空襲後
光子「岩城さ~ん! 梅~! 岩城…。(すすり泣き)」
(物音)
光子「あっ… ああ… ああっ…。 梅! 梅! 梅… 岩城さん…。 梅… 起きて! 起きて…。 誰か… 誰か助けて…。」
昭和二十年八月十五日
玉音放送「『然れども朕は時運の趨く所 堪え難きを堪え 忍び難きを忍び…』。」
日本は敗戦しました。
玉音放送「『朕は茲に国体を護持し…』。」