連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第114話「鬼太郎ブームがはじまった」

客間

(風鈴の音)

一同「おおっ!」

布美枝「おめでとうございます!」

倉田「奥さん これ…?」

布美枝「ささやかですけど 受賞のお祝いです。」

茂「おめでとう!」

(拍手)

茂「そのうち 送別会もやらんと いかんのだが こう忙しくては 今日が 受賞祝 兼 送別会に なるかもしれんな。」

倉田「え?」

茂「連載 持つようになったら こっちの仕事する時間はないぞ。」

菅井「やっぱり そうか…。」

倉田「先生… ほんまに ええんですやろか? 今 仕事 増えとる時やし 先生も みんなも フル回転で やってはるのに 自分が抜けたら…。」

茂「人の心配しとる場合じゃないぞ! これからが 描き続けられるか どうかの 闘いだからな! まあ しっかり やんなさい。」

倉田「はい。」

菅井「あの アシスタントの補充は…?」

茂「深沢さんに頼んで また 『ゼタ』に 募集広告を出してもらおう。」

菅井「ああ 僕も 3年前 『ゼタ』の募集を 見て 決ましたからね。」

布美枝「ああ そうでしたね。 あの時は エレキギター弾く人や トラックの運転手さんや 変った人ばかりでしたね。」

茂「うん。 絵の描けるのは 1人も おらんだったな。」

(倉田と小峰の笑い声)

菅井「そんなあ…。」

茂「小峰君も抜ける事だし 何人か 来てもらわんとな。」

布美枝「え?」

菅井「小峰さんも…?」

小峰「先生には 前から相談してたんですが 旅に出ようと思いまして。」

布美枝「旅ですか…?」

小峰「あの日 お堂の前で 先生に出会わなければ 絵を描きながら あちこち 旅をするはずでしたから。 そろそろ 潮時です。」

菅井「みんな いなくなるのか…。」

茂「また 新しい人も来る。 あんたにも しっかりしてもらわんとな。」

菅井「はあ。」

倉田「頼むで スガちゃん!」

小峰「しっかりな!」

菅井「うん。」

茂「よし! まあ 食え! いただきなさい!」

3人「いただきます。」

<水木プロの立ち上げから 苦労を共にしてきた仲間達も それぞれ 旅立ちの時を迎えていました>

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