連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第91話「来るべき時が来た」

布美枝「一遍 仕事を お断りしたので もう お声がかからんのじゃないかと 私 ほんとは 心配しとったんです。 けど また お話を頂いて よかったです。」

戌井「…で 次は どんな注文で?」

布美枝「何でも ええそうです。」

戌井「何でもいい?!」

布美枝「『好きなものを描いていい』と。 ただ 『テレビよりも面白いものを』と 言っておられました。」

戌井「テレビより面白いものか…。」

布美枝「『テレビに夢中になっとる子供達の 目を 漫画に向けさせてほしい』と。」

戌井「う~ん…。」

早苗「どうかした?」

戌井「向こうも 勝負を挑んできた訳だ。」

早苗「勝負って?」

戌井「いや 縛りがない。 自由に考えていいっていうのは 楽なようでいて 実は 一番 厳しい注文ですよ。 ほんとの力が試される。 言い訳は 一切とおらない。 もちろん すべて承知の上で 水木さんは 受けて立ったのだと思いますよ。」

布美枝「はい。」

戌井「次の相手は 40万人という 大勢の子供達か…。 心をつかむのは 容易な事じゃない。 奥さん! 水木さんに伝えて下さい。 40万人の心をつかむ 何かを見つけて下さい! それが 日の当たる場所への 扉を開く鍵です!」

布美枝「はい!」

戌井「うん! 貸本漫画専門で 出版している会社は 東京では もう 3社しかありません。」

布美枝「3社ですか? 前は あんなに たくさんあったのに。」

戌井「つぶれたり 撤退したりで みんな消えてしまいました。」

早苗「うちも 印刷の仕事の仲介なんかして なんとか 利益 出してるけど 漫画の出版だけじゃ とても…。」

布美枝「そうですか。」

戌井「このチャンスをつかんで 進んで下さい! もう後戻りは できませんよ。」

道中

布美枝「読者の心をつかむ何か…。 日の当たる場所に出る鍵か…。」

<大手の雑誌に打って出るには まだまだ 乗り越えなければならない 試練が あるのでした>

戌井家

早苗「あんた…。」

戌井「こんな 傑作漫画も 狙いが狂えば 世間から はじかれる。 これまでに いやって言うほど 苦い水 飲んできたからなあ。 水木さんも 僕も…。」

早苗「うん…。」

戌井「今度こそ つかんでくれよ… 人生を変えるチャンスだ。」

水木家

玄関前

布美枝「読者 40万人か…。」

回想

戌井「このチャンス つかんで進んで下さい! もう後戻りは できませんよ。」

回想終了

布美枝「後戻りは できない…。」

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