連続テレビ小説「花子とアン」第12回「エーゴってなんずら?」【第2週】

講堂

<翌日になっても はなの謹慎は 解けませんでした。」

寄宿舎

(ノック)

白鳥「起きなさい。 面会の方がいらしてます。」

はな「面会?」

白鳥「早く お支度をなさい。」

面会室

吉平「グッド アフタヌーン。 はな。」

はな「てっ?」

吉平「はな 久しぶりじゃな。」

はな「おとう。 おら 何べんも何べんも 夜 ガス灯の下に行っただよ。 おとうが来ると思って。」

吉平「すまんな。 急に忙しくなって あちこち飛び回ってたんじゃ。 はな。 勉強は どうじゃ? こぴっと精進してるけ。 大丈夫じゃ 自信持て。 はなは ほかの子とは違う 神童じゃからな。」

はな「おとう… 申し訳ねえ…。 おら… もう この学校には いられんだよ…。」

校長室

吉平「この度は 娘が とんでもない事を しでかしてしまって 本当に申し訳ありませんでした! このとおりでございます! はなは 私のような学のない親のもとで 小さい頃から働きづめでした。]

吉平「本が大好きなのに 学校にも ろくに行かせてやれなくて でも ここに入れて頂けて 娘の進むべき道は 大きく広がりました。 はなは うちの一家の希望の光なんです! ともった光を どうか消さないで下さい! お願えします! …と通訳して頂けますか?」

富山「はっ?」

はな「おとう。 もういいだよ。 おら 退学になって当たり前だ。」

吉平「はな…。」

はな「だけんど ここを出てく前に スコット先生に ちゃんと謝りてえだ。 英語がしゃべれたら どんなにいいかって おら 布団の中で ほればっかし考えてた。」

茂木「富山先生 はなさんの謝罪の気持ちを スコット先生に 英語で伝えてやって下さい。」

富山「どうして私が この子の通訳なんか しなきゃならないんですか。」

はな「お願えしやす! おら スコット先生の歌 聴いて あんな嫌だった英語も 初めて 心に響いてきただ。」

吉平「はな…。」

はな「ほれなのに ひでえ事しちまって 謝らんと どうしても甲府に帰れねえだよ! お願えしやす!」

富山『スコット先生に謝りたいから 私に通訳しろと』

ブラックバーン「Hana! Speak English. (英語)」

富山「『ここにいたければ 英語を学びなさい』。」

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