連続テレビ小説「花子とアン」第25回「波乱の大文学会」【第5週】

畠山「それでは 主役のロミオとジュリエットから 決めていきましょう。 我こそはと思う方は 手を挙げて下さい。 ロミオですか? ジュリエットですか?」

「ジュリエットです。」

「ジュリエットです。」

醍醐「私も ジュリエットです!」

「醍醐さんなら ジュリエットに ぴったりですわ。」

「私も ほかの役で結構です。」

畠山「では ジュリエットは 醍醐様でよろしいですか?」

(拍手)

醍醐「ありがとうございます! 精いっぱい務めますわ。」

畠山「ロミオ役は どなたか いらっしゃいませんか?」

醍醐「はなさん 一緒にやりましょうよ。 はなさんが ロミオなら お稽古が楽しいわ。」

はな「とんでもない! 私は 脚本で手いっぱいです。」

醍醐「そう…。」

畠山「ロミオは 男役ですから 背の高い方がよろしいですね。」

畠山「大倉様 引き受けて下さいませんか?」

大倉「だ… 駄目です。 今年の大文学会には 私のいいなずけが お見えになりますので。」

醍醐「まあ! だったら なおの事。」

大倉「お断りします。 男役で主役なんて 目立ち過ぎて 破談になったら困りますから…。」

畠山「困りましたね。 ほかに どなたか いらっしゃいませんか? 誰か勇気を出して 手を挙げて下さい。」

はな「蓮子さん…。」

醍醐「ご冗談でしょう?」

畠山「葉山様 本当に 主役のロミオを やって下さるんですか?」

蓮子「ええ。 やります。」

(どよめき)

<さて 蓮子様は 何を思って ロミオの役を買って出たのでしょう。 ごきげんよう。 さようなら。>

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