連続テレビ小説「花子とアン」第27回「波乱の大文学会」【第5週】

はな「年増?」

蓮子「あなたみたいに まっすぐ単純になんか なれっこないでしょう!」

はな「でも… 単純になった方が きっと楽しいですよ! とにかく 復讐の事は 脇に置いて 『ロミオとジュリエット』を 成功させましょう。」

蓮子「もう結構! 子どもじみたお説教は うんざりです!」

<ジュリエット訳の蓮子様は 完全に へそを曲げてしまい それ以降 稽古に来なくなってしまいました。 はなの説得は 逆効果だったようですねえ。>

稽古場

畠山「じゃあ 始めます。 第三幕 四場 キャピュレット家の庭園 後半から。」

醍醐『私は そなたのいとこ チッバルトを殺し キャピュレットの家の者たちから 追われる身。 この国のどこにも 逃げるとこなど ありはしない』。

はな「すごいわ 醍醐さん。 もう セリフ 全部覚えたの?」

畠山「葉山様は 相変わらず いらっしゃらないわね。」

はな「私のせいです…。」

醍醐「えっ?」

はな「私が ひどい事言ったから。」

茂木「はなさん 何を言ったの?」

はな「蓮子さんの事 ひねくれてるとか いろいろ…。 どうしよう。 あの… 本当に ごめんんさい。」

醍醐「はなさんが謝る事ないわ。 お稽古に来ない人が 悪いんですもの。 はなさんは 後半の脚本を急いで書き上げて。」

はな「はい。」

畠山「じゃあ もう一度 同じところから。」

一同「はい。」

<大文学会は 2週間後に迫っていました。 本当に間に合うのでしょうか?>

甲府の町

武「おい。 こら ちっと待てし。」

<そのころ 吉太郎は 一大決心をして ある所に向かっておりました。」

武「おい! 聞いてるだか?」

料亭

徳丸「連隊長殿 さあ。 さあ。」

県知事「いや~ 徳丸君は 甲府一の大地主で 生糸の商売も 手広くやっておるです。」

連隊長「そうですか。」

徳丸「これを ご縁に ひとつ よろしく ご指導 お願えします。」

連隊長「いえ こちらこそ。 これは…。」

徳丸「甲州の ブドウ酒でごぜえます。」

連隊長「はあ~。 東京の司令部で出されるものより はるかに うまい。」

徳丸「陸軍さんでも ブドウ酒を?」

連隊長「将兵の滋養強壮 それと何より 士気を高めるのに 役立ちますからな。」

徳丸「なるほど。」

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