連続テレビ小説「花子とアン」第42回「さらば修和女学校」【第7週】

談話室

醍醐「はなさん 本当に甲府へ帰ってしまうの?」

はな「ええ。 やっと 代用教員の仕事も見つかったし。」

畠山「それは よかったわね。 私は 家に帰って 花嫁修業をさせられますの。」

醍醐「もうすぐ みんな バラバラになるなんて さみしいわ。」

はな「どうしたの? 幸せいっぱいの醍醐さんが。」

醍醐「結婚 やめたの。」

一同「えっ!?」

醍醐「大変いい方でしたけれど 白紙に戻させて頂いたわ。」

はな「ど… どうして?」

醍醐「その方と一緒にいても ちっとも パルピテーションを感じないんですもの。」

<パルピテーションとは ビビビビッと 胸がときめく事でございます。 そんなものは 結婚が現実になれば 大概消えてしまうものなのに。」

嘉納邸

蓮子「『キリストの娘とよばれ ほこりもて 学びの庭に ありし いくとせ』。」

<蓮子は はなと過ごした あのころを 思い出さない日は ありませんでした。>

向学館

編集部

<そして…。>

はな「編集長。 その節は 大変ご迷惑をおかして 申しい訳ありませんでした!」

梶原「…で 今日は どうしたの?」

はな「はい。 実は 私の代わりに 紹介したい人がいるんです。」

醍醐「ごきげんよう。 醍醐亜矢子と申します。」

梶原「どうも。」

はな「今 醍醐さんは 人生の間借り角にいるんです。」

醍醐「そうなんです。 予定していた結婚を 破談にしてしまい 両親を怒らせ 自活しなければならないのです。 この際 小間使いでも何でも致します! どうか よろしくお願い致します!」

「編集長 こういう押しの強い人を 入れた方がいいですよ。」

梶原「そうだな。」

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