徳丸「何でえ? 兵役が終わっても 何かやりてえ事があるだか?」
吉太郎「おら 兵役が終わっても そのまま軍隊に残れるように 頑張ろうと思ってるです。」
一同「てっ。」
吉太郎「職業軍人を 目指すつもりでごいす!」
はな「兄やん…。」
「おお~ 頑張れし!」
(拍手)
徳丸「吉太郎君 よく言った! 職業軍人になって お母さんたちを 楽さしてやれし!」
吉太郎「はい。 頑張ります!」
吉平「俺は ほんなの聞いてねえぞ!」
ふじ「ちょっと あんた!」
はな「おとう!」
吉平「ずっと うちにいなんだのに どうやって話せっていうだ。 おとうに許してもらわんでも もう決めただ。 おらは 軍人になる。 金稼いで 家族に楽さしてやるだ。」
吉平「ほれは 俺のせいか?」
はな「おとうも兄やんも やめてくりょう。 せっかくの お祝いの席なんだよ。」
ふじ「ほうだよ!」
吉平「俺は 絶対に許さねえぞ!」
吉太郎「また逃げるだけ!」
吉平「何だとう?」
吉太郎「おとうは いっつも ほうやって おらたちから逃げるじゃんけ! おらは おとうみてえに フラフラ生きたりしねえ。 おまんみてえには 絶対にならねえ。」
徳丸「さあ 仕切り直しちゃあ! 新しい酒 持ってこうし。」
「はい。」
徳丸「吉太郎君! ほら 飲め。」
周造「吉太郎の祝いの席だ。 わしらだけでも祝ってやろう。 なっ。」
<父と息子の絆は 切れてしまったのでしょうか? ごきげんよう。 さようなら。>