士郎「ねえ みんな 何やってるの。」
純「今はね お客さんのお部屋のベッドカバーを作ってるんだよ。」
愛「ホテルで大切なのって 居心地と寝心地だと思うんです。 そう思ったら ベッドカバーにもこだわりたくって。」
純「まあ 1番の理由はお金がないからなんですけどね。」
(一同の笑い)
あゆみ「やっぱり。」
愛「バレちゃった。」
士郎「ねえ なんで ブランコあるの?」
純「うん あれはね 仲直りのブランコっていって ケンカした人たちに乗ってもらって仲直りしてもらうの。 乗ってみる?」
士郎「うん。」
純「いくよ よ!」
士郎「いよー!」
純「楽しい? ああ でも なんかもっと他に こうウチのホテルのサービスっていうか 売りになるようなもの 考えた方がいいような気がするんだよな。」
愛「うーん。」
純「里やの時みたいに お兄ちゃんのゴッドハンドマッサージと あゆみさんのビューティーサロンは続けてもらうとして。」
羽純「ねえ 純ちゃん 人間ジュークボックスも続けていいかな? ここにはない曲のリクエストにも応えますって宣伝してさ 私もっともっと 曲覚えるから。」
純「もちろん そのつもりだったよ。」
晴海「純。」
純「うん?」
晴海「あそこは どうするの?」
純「どういうこと?」
晴海「なんかさ ほら あのさ このままだったら ダメなんじゃない?」
純「ああ あの…殺風景ってこと?」
晴海「そうそうそう 殺風景!」
マリヤ「ねえ だったら 剛君に頼んで何か 書いてもらえば?」
一同「ああ!」
剛サイド
剛「もしもし。」
純「もしもし 剛。」
剛「うん。」
純「元気でやってる?」
剛「うん 元気だよ そっちどう?」
純「ちょっとさ あんたに頼み事があってさ。 あのね ウチのホテルの 売りになるような カッコイイ絵をね ちょっと壁に書いてほしいんだ。」
剛「それは ちょっと 無理だよ。 今 俺 個展の準備で忙しいんからさ。」
純「やっぱり?」
剛「うん。」
純「そうだよね。」
剛「ごめんね お姉。」
純「あ!」
晴海「剛 あんた なんで帰ってこれないの?」
剛「いやいや お姉にも言ったけど 個展の準備で忙しいんだって。」
晴海「いいから 早く帰ってきなさい! 困った時助け合うのが家族でしょう?」
狩野家
ダイニング
剛「みんな ただいま。」
純「あ おかえり。」
正「早かったな 剛。」
剛「ただいま。 お母ちゃん ただいま。」
晴海「あら 剛 あんた なんで帰ってきたの?」
剛「いやいやいや お母ちゃんが急いで帰ってこいって 言うから帰ってきたんでしょ?」
純「剛 お母ちゃんは あんたに会いたかったのよ。」
マリヤ「そうそう それに今日は剛君の好きなもずくの天ぷら。」
剛「やった! もずくの天ぷらじゃん。」
マリヤ「そうだよ。」