連続テレビ小説「カーネーション」第106回「自信」【第19週】

糸子「まあ この人の商売は 正直 うちは どうでも ええんですけど。」

北村「『どうでもええ』って 何やねん お前!」

糸子「組合長の厚意に 応えられる ちゅうんが うれしいですわ。」

三浦「うん… うん。」

糸子「応援してもうて ありがたい思てます。」

三浦「いや~ そら ほれ まあ 何やかんや言うても あんた 一番 古うからの 知り合いやさかいなあ そらあ 身びいきも出るわな。 ないしょやで。」

糸子「アハハハハハ…。」

北村「な 何でんの? 身びいきて。」

三浦「お前は 知らんでええ。」

北村「組合長 教えて下さいよ! 何ぞ こいつに ひいきしたんでっか?」

三浦「知ら~ん。」

北村「組合長! 何でんの? 何したん?」

糸子「知ら~ん。」

北村「わっ! 何か 腹立つな お前は。」

<ちゅうて 楽しい祝杯 挙げて 帰ってきたのに… 何や… どっか 気持ちが 晴れませんでした 暗あて 重たい… 何や? これ>

台所

<ああ… やっぱし これや。 サンローランが出してきよった これが うちには 全然分からんちゅうのが 気になってるんです 分からんもんは しょうもないて 無視したい。 けど 分かれへん うちが 悪いんかもしらん サンローランは 21歳 21歳の時 うちも やっぱり…>

回想

糸子「うち 頑張るさかい 見とってな!」

回想終了

<誰よりも自分が 時代の先を 分かってるて思ってた。 あの自信は 何やったんや。 21歳が ほんまに そない分かってるもんやろか>

安岡家

居間

玉枝「21の時?」

糸子「うん…。 うち どない見えた?」

玉枝「はあ?」

糸子「よう もの 分かってるように 見えた?」

玉枝「21? ああ… 糸ちゃん 何しちゃあったかいな?」

糸子「今の店 開いて 結婚したんも 21や。」

玉枝「はあ~あ。 は~…。 せやなあ。 ああ~ 確か…。 やっと 自分の店 開いたもんの『客が来えへんのは 店構えのせいや!』て『出格子 切っちゃあった』ちゅうてたなあ。 訳の分からん テントの仕事 受けて『足 悪した』て聞いた 思たら…。」

回想

千代「まだ仕事してんのかいな!」

玉枝『祝言の日ぃまで 仕事 やめんと…。』

ハル「ほんまに もう このアホが。」

八重子「糸ちゃん 奈っちゃん!」

玉枝『ほんで ごっつい遅刻してきて…。』

奈津「この… ブタ!」

回想終了

玉枝「みんなに えらい怒られちゃあったなあ。 まあ よう もの 分かってるようには…。」

糸子「見えへんわなあ~。」

玉枝「うん。」

<はあ~ せやけど すっきりした! 21歳は 間違いのう>

糸子「アホや!」

<21歳なんぞ 何も怖がる事ない>

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