連続テレビ小説「カーネーション」第44回「果報者」【第8週】

小原家

小原洋裁店

平吉 勘助♬『いのち短し 恋せよ乙女 紅き唇 あせぬ間に 熱き血潮の 冷えぬ間に 明日の月日の ないものを』

勘助「糸やん。 ちまき 持ってきちゃあったで! そうか 糸やんも いよいよか~!」

平助「早いもんやの~!」

糸子「何じゃ お前ら!」

勘助「聞いたで 糸やん。 結婚 申し込まれちゃあったらしいの?」

糸子「はあ? 何 訳 分からん事 言うてんよ。」

平吉「お前な ちょっとは 察しちゃれよ。」

糸子「はあ? 何がやねん。」

平吉「あいつ 小原に ベタぼれやないかい。」

糸子「アホ。 そうゆうの げすの勘ぐりちゅうんや。」

平吉「アホは どっちじゃ。」

勘助「あかんわ。 なんぼ言うたかて 分かれへんわ。 あの話しちゃれよ。」

糸子「何の話よ。」

平吉「しゃあないのう。 今日 来てた お前の おっちゃん いてるやろ。」

糸子「うん。」

平吉「あの人 こないだ うちの店で お前の親父とも 会うちゃあったんじゃ。」

糸子「はあ?」

回想

<平吉の話によると 1週間ほど前の事>

平吉「いらっしゃい! こんにちは!」

善吉「コ コ… コーヒー。」

平吉「コーヒー 1つ。」

マスター「はい。」

善吉「どうも ご無沙汰して すいませんな。」

正一「忙しいとこ呼び出して すまんな。」

善吉「いえいえいえ。」

正一「どうや? 新しい仕事の方は。」

善吉「は まあ おかげさんで どうにか こうにか やらしてもらってます。」

正一「ま ま ま。」

善吉「はあ。」

<『小原の親父 えっらい ぺこぺこしてんの。 相手 どこの偉いさんや?』て 平吉は 思たらしい>

正一「とにかく ええ青年でな。 家柄も申し分ない。 それよりも何よりも 糸子ゆう娘の事を よう理解しとう。 その子がな 僕に こない言うたんや。『自分は 長男で 下に弟が 2人 おります。 もし その要があるならば 廃嫡して 小原の婿に入っても かまわない』と。 そんだけの家の長男がやで。」

正一「そら 大事な娘の事や。 善作君かて いろいろ 思うとこ あるやろ。 親父を差し置いて 差し出がましいのも 重々 承知しとう。 そやけどな 糸子にとって この上ない ええ話やと思うんや。 前向きに 考えてやってもらんやろか。 頼む!」

<そこで おっちゃんが 1回 頭を下げたら>

善作「そらもう ありがたい話で。」

<お父ちゃんは 20回くらい 頭を 下げ返しちゃあったそうです>

正一「いやいや 僕が呼び出したんや。」

善作「あきません。 そら あきません!」

正一「そやかて これからが 大変なんやで! 嫁入りゆうたら えらい物入りなんやから。 な!」

善作「いやいや そんなん 困りますて! ここだけはね。 困りますねん 何ぼや? ここだけは ここだけは! 払います。」

正一「あかんて。」

回想終了

<何や そら。 うちの知らんとこで 何で そんな勝手に 話が進んでんよ。 うちは まだ 結婚なんか さらさらする気ないのに>

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