連続テレビ小説「カーネーション」第78回「明るい未来」【第14週】

井戸

糸子「何や。」

太郎「あの 僕…。」

糸子「ん?」

太郎「店で雇うてもらえませんか。」

糸子「はあ?」

太郎「頼んます。」

糸子「あんた まだ中学生やろ?」

太郎「やめます。」

糸子「何でまた 急に そんな事 思いついてん?」

太郎「うちのお母ちゃんが 実家帰るて 言いだしたんです。」

糸子「はあ。」

太郎「ほんでも おばあちゃん 1人なってしまうよって。 僕は残りたいて思てるんですけど。 稼ぎがないと 養えへんさかい。」

糸子「まあ。 そら そやけどな。」

(小鳥の鳴き声)

闇市

(にぎわい)

糸子「なあ こんにちは。」

「はあ?」

「何や お宅。」

糸子「なあ その髪 パーマなん?」

「それが何なん?」

糸子「いや。 ごっつい 格好ええな思てな。 どこで あてたん?」

「どこでも ええやろ?」

糸子「はあ?」

「教えへん。」

糸子「何でやねん 教えてくれても ええやんか!」

「やめときて。 田舎のおばちゃんが パーマなんか あてたかて ブチャなるだけやさかい。」

糸子「はあ?」

(笑い声)

「ほな さいなら!」

糸子「はあ? ちょっと!」

「行こ!行こ!」

糸子「ちょっと待ち あんたら! ちょっと 待ち!」

木之元「やめとき! やめとき! もう!」

糸子「何や あの子ら! あの口のきき方! けど 腹立つけど 格好ええ。」

木之元「へ?」

糸子「あの子らの おしゃれ パーマ ごっつ サマんなってる! おっちゃん!」

木之元「え?」

糸子「パーマ機って 今 どこに残ってるやろ?」

木之元「パーマ機? う~ん…。」

木之元電キ店

木之元「うん うんうんうん。 ああ ないか。 ああ やっぱし 供出でなあ。 うん。」

<木之元のおっちゃんは ほんまに片っ端から 心当たりを当たってくれました。 ほしたら>

木之元「え?! ある? あるて。」

糸子「ほんま?」

<東京に1台 中古が売られてるちゅう話が 1個 見つかりました>

木之元「何ちゅうとこ?」

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