連続テレビ小説「カーネーション」第79回「明るい未来」【第14週】

小原家

玄関前

(からすの鳴き声)

<ほんな訳で 結局 生地は 買えませんでした>

直子「あっ お母ちゃん! お母ちゃん お帰り!」

糸子「ただいま~。 重たっ…。 直ちゃん あんた 重たなったなあ。」

優子「お帰り お母ちゃん!」

千代「お帰り。 もう 帰ってこれたん? 早かったなあ。」

昌子「はあ… まあ いろいろ あって。」

千代「え~? まあ よかったなあ。 お母ちゃん お帰り~。」

糸子「ハハハハ… あんたら ええ子にしてたか うん?」

優子 直子「うん。」

千代「してたなあ。」

居間

一同「うわ~!」

光子「チョコレートや!」

清子「見て~!」

「すごい!」

「う~ん うま~い。」

「おいしいな!」

糸子「昌ちゃん。」

昌子「はあ?」

糸子「あの子… お菓子の一つでも 買えたやろか?」

昌子「また その話… はよ忘れた方が ええですて!」

糸子「せやけど ほんまに ガリガリやったんやて。 あない ちいちゃい子が…。」

昌子「まあ ほんでも とったお金は 元締めの大人に 渡すように なっちゃあんのと ちゃいますか。」

「フフフフフ。」

「うま~い。」

昌子「まあ ほんでも 渡す前に チョロッと くすねて お菓子ぐらいは 買うたかもしれんし。」

糸子「うん…。」

<生き延びや。 おばちゃんら 頑張って もっともっと ええ世の中に しちゃるさかい 生き延びるんやで>

スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク