糸子「その上で お断りします。 周防さんには このまま うちの店で 働き続けてもらいます。 うちとゆう人間が 信用でけへんちゅう理由で 離れていくお客さんも あるやろと思います。 けど うちは ほんまに しょうもない人間かも しれんけど うちの店 こさえてる洋服 働いてもろてる者らには 何があっても 自信を持って これからも やっていくつもりです。 店を守る。 お客の期待に応える。 従業員の稼ぎを守る。」
糸子「偉そうな言い方になるけど 周防さんと ご家族の生活も うちが守らしてもらいます。 許して下さいとは言いません。 許されんかて かまいません。 ただ…。 ほんまに すんませんでした。」
千代「けどなあ 糸子。 あんたは そんでええけどなあ。 子供らがなあ かわいそでなあ。」
木岡「まず 間違いなく子供らは 友達に言われてんで。」
正一「子供らが どんだけ傷つくか そこんとこ お前 もいっぺん 考え直してみる訳にはいかんか?」
優子「失礼します。」
直子「失礼します。」
聡子「失礼します。」
糸子「あんたら…。」
木岡「な… 何や?」
優子「おっちゃん おばちゃん。 うちらは お母ちゃんの やりたいように やってもろうて ええです。 うちのお母ちゃんは 絶対に 間違えた事はせえへん。 せやさかい お母ちゃん 許しちゃって下さい。 お願いします。」
直子「お願いします!」
聡子「お願いします!」
優子「お願いします!」