連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第104話「2001-2003」【第22週】

五十嵐「アハハハッ。」

ひなた「フフフフッ。」

五十嵐「はあ~。 本当に オーディション来なかったな。 虚無蔵さん。」

ひなた「うん…。」

五十嵐「虚無蔵さんに 殺陣をつけてみたかった。 ハリウッド映画に出てる 虚無蔵さんを見たかったよ。」

ひなた「それは 私も。」

五十嵐「楽しかったなあ。 ここにいた頃。 死体役とか 扮バイとか 嫌で嫌でしかたなかったけど…。 今 思い返してみたら… うん… 幸せだったと思う。 若くて。 ばかで。 必死で。 俺の青春そのものだよ。」

ひなた「戻りたいて 思ったりする? あのころに…。(心の声)『あのころの2人に。』」

五十嵐「そうだなあ…。 うん。 そんなふうに思う時もあるよ。」

ひなた「あ…。(心の声)『私も。』」

五十嵐「はあ… もういい時間だな。 行かないと。」

ひなた「あっ いつアメリカへ帰るん?」

五十嵐「あさっての便で。」

ひなた「ああ…。」

五十嵐「でも 明日も ここには来るよ。 じゃあな。」

ひなた「うん。 お疲れ。」

大月家

ひなたの部屋

カセット・ジェリー『Wow, we were born in the same city at the same time 30 years ago!』

カセット・ロレッタ『It’s fate, isn’t it?』

(カセットを止める音)

ひなた「It’s fate, isn’t it?(これは運命だよね)It’s your life, isn’t it?(あなたの人生でしょ)Choose the path with least regrets.(後悔のない道を選びなさい)」

台所

ひなた るい「小豆の声を聴けえ。 時計に頼るな。 目を離すな。 何ゅうしてほしいか 小豆が教えてくれる。 食べる人の 幸せそうな顔を思い浮かべえ。 おいしゅうなれ。 おいしゅうなれ。 おいしゅうなれ。 その気持ちが小豆に乗り移る。 う~んと おいしゅうなってくれる。 甘えあんこが出来上がる。 はっ!」

るい「今日も まだ条映に来はんの?」

ひなた「えっ! だ… 誰が?」

るい「ハリウッドの人ら。」

ひなた「あ… ああ…。 うん。」

るい「ほな 回転焼き 差し入れに持ってったら?」

ひなた「お~ そうやな! Good idea.」

るい「まあ あんこは 好みが別れるやろうけど。」

回想

ひなた「明日 頑張って。」

五十嵐「うん。 ありがとう。」

回想終了

俳優会館

道場

(素振りをする音)

ひなた「虚無蔵さん。」

虚無蔵「おひな。 早いな。」

ひなた「おはようございます。」

虚無蔵「御前芸比べは つつがなく終わったと聞く。」

ひなた「はい。 おかげさまで。」

虚無蔵「大儀であった。 ここが入り用か?」

ひなた「はい。 ハリウッドの衣装の打ち合わせに 使うそうです。」

虚無蔵「さようか。」

(足音)

アニー「Oh. Good morning, Hinata.」

ひなた「Oh. Good morning, Annie.」

ジョージ「Mornig.」

ひなた「Oh. Good morning, George.」

アニー「Oh… Mr.Ban. That’s Kyomuzo Ban, right?(彼は伴 虚無蔵さんね?)」

ひなた「Yes.」

スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク