アニー「You looked a little absent-minded during the audition.(オーディションの間 少しうわの空だったから)」
ひなた「Thank you for your concern, I’m okay. I just….(お気遣いありがとうございます 大丈夫です ただ…)I just met my ex-boyfriend unexpectedly.(かつての恋人に思いがけず再会したんです)」
アニー「Oh.」
ひなた「I hadn’t seen him in ten years.(10年ぶりに会ったんです)」
アニー「I understand. Do you still love him?(まだ好きなの?)」
ひなた「I don’t know…. I never thonght I’d see him again.(わかりません また会うとは夢にも思わなかったから)」
アニー「Choose the path with least regrets.(後悔のない道を選びなさい)It’s your life, isn’t it?(あなたの人生でしょ)」
ひなた「Thank you, Ms. Hirakawa.」
アニー「You can call me Annie.(アニーと呼んでちょうだい)」
ひなた「Annie.」
アニー「May I have your first name?(あなたのファーストネームをきいてもいい?)」
ひなた「Of course. It’s Hinata.」
アニー「Hinata?」
ひなた「Yes.」
アニー「Oh. Lovely name.(すてきな名前ね)」
ひなた「Thank you very much.」
<ひなたは 自分でも不思議でした。 母 るいにも話せなかったことを どうして アニーに話してしまったんだろうと>
玄関前
回想・ジョージ「You didn’t last time either, right?(前回も行かなかったんだろ)Are you sure you won’t regret it?(後悔しないと言える?)」
道場
五十嵐「よっ。」
ひなた「文ちゃん。」
五十嵐「お疲れ。」
ひなた「お疲れさまでした。 あっ ちょっと 私が…。 ちょっと あかんて。」
五十嵐「どうして?」
ひなた「ハリウッドからのお客様に そないなことさせたら叱られるわ。」
五十嵐「大丈夫。」
ひなた「あかん。」
五十嵐「やりたいんだ。 よいしょ。」
ひなた「ホンマにアメリカに行ってたんやな。 まだ信じられへんわ。 フフ…。 すごいなあ。」
五十嵐「ひなたこそ。」
ひなた「えっ?」
五十嵐「めちゃくちゃ英語しゃべってたじゃん。」
ひなた「いやいや 文ちゃんかて。」
五十嵐「俺は アクションの専門用語と 短いフレーズで しのいでるだけだよ。」
ひなた「そうなん?」
五十嵐「できたっけ? もともと。」
ひなた「フフッ 全然。」
五十嵐「だよな。」
ひなた「うん。 必死で勉強した。 初めは 外国人観光客のツアーでもできたら 映画村の売り上げにつながるかも いうくらいの気持ちで勉強し始めたんや。」
五十嵐「うん。」
ひなた「けど 時代劇も映画村も 人気が落ちる一方で… 外国人どころやあらへん。 英語使う機会も たまにしか あらへんかった。」
五十嵐「それで よく続けられたな。」
ひなた「フフッ。 そこは ほら。 虚無蔵さんの教えに従って。」
五十嵐「ああ。」
2人「『日々 鍛錬し いつ来るとも分からぬ機会に備えよ』。」