連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第1話「1925―1939」

橘家

台所

安子「わあ 卵焼きじゃ! ありがとう お母さん!」

御菓子司たちばな

安子「お弁当の隅っこに おはぎゅう詰めたらいけんかなあ。」

小しず「いけんに決まっとろう。」

ひさ「しゃあけど 大福じゃったら 白えごはんの中に入れたら 分からんかもしれんな。」

小しず「お義母さん!」

ひさ「うそじゃ うそじゃ。 安子 お菓子ゃあ帰ってきてからじゃ。」

安子「は~い 行ってきま~す。」

2人「行ってらっしゃい。」

玄関前

「おはよう。」

安子「おはようございます。」

水田とうふ

安子「おはようございます。」

卯平「お~ 安子ちゃん おはよう。」

花子「おはよう。 きぬ! 安子ちゃん 来たよ。」

きぬ「は~い! 安子ちゃん おはよう。」

安子「おはよう きぬちゃん。」

2人「行ってきま~す。」

卯平「はい 行ってらっしゃい。」

「おはようさん。」

2人「おはようございます。」

小学校

勇「ピッチャー 第1球 投げました! カッキ~ン! 打ちました!」

(歓声)

勇「早稲田 4番 村井選手 大きな当たり!」

「さすが 勇ちゃん!」

安子「また勇ちゃんじゃ。 やかましいなあ…。」

きぬ「ほっとかれえ。 子供なんじゃ。」

勇「おい あんこ。」

安子「あんこじゃねえわ 安子じゃ。」

勇「お前の家 ラジオあるんか。」

安子「ラジオ?」

勇「ねえんか。 やっぱりのお。 貧乏商店街じゃもんなあ! 早稲田と慶応の野球中継 聴きてえんなら うちで聴かせたってもええで。」

安子「いらんわ!」

きぬ「本当に 子供じゃあなあ…。」

橘家

居間

<ラジオは まだまだ 庶民にとって 高嶺の花でした>

丹原「(せきばらい) あの~ 大将。」

杵太郎「何なら?」

丹原「ラジオを買う ご予定なんかは ねえんかなあ思いまして…。」

杵太郎「ラジオ?」

金太「おお ええなあ ラジオ。 うん。」

杵太郎「あほうなこと言うな。 そねえなもん買うたら 仕事に身が入らんわ。」

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