トミー「ええピアノ講師の手配もしてあるから。」
錠一郎「奈々さんが 見つけてくれたんやて。」
るい「奥さんが…?」
トミー「フフフッ。 まあ 当分は レッスン受けて ライブハウスで腕磨いて 早う俺のトランペットに見合うとこまで 上がってこいよ。」
錠一郎「ありがとう。」
るい「ありがとうございます。 トミーさん。 ジョーさんの治療のための 積み立てがあります。 それを… それをレッスン費用にしてください。」
錠一郎「ああ ほら。」
るい「台布巾やし。」
錠一郎「いや でも…。 ひ… ひなた。 ティッシュ ティッシュ。」
トミー「ハッハッハッハッ 相変わらず 共鳴し合ってるなあ。」
錠一郎「大丈夫?」
ひなたの部屋
ひなた「『Today Tommy Kitazawa visited my house.(今日 トミー北沢がうちに来ました)My father is going to play the piano.(お父ちゃんはピアノを弾くつもりです)My mother is very happy.(お母ちゃんはとても喜んでいます)』 ふう…。」
台所
2人「おいしゅうなれ。 おいしゅうなれ。 おいしゅうなれ。」
ひなた「そやけど おばあちゃんて 進んだ人やったんやなあ。」
るい「進んだ?」
ひなた「うん。 小さかったお母ちゃん連れて 大阪で おはぎ売ってたいうのも すごいけど 実家の和菓子屋 立て直そうとしたり。 進んでるわあ。」
るい「そやねえ。 最先端の人やったかもしれへん。」
ひなた「最先端?」
るい「進駐軍さんと アメリカへ行ってしもたんやから。」
ひなた「えっ!? いや ちょっと待って。 何それ 新情報。 あっ それで お父ちゃん アメリカ言うてたん? なあ もっと詳しく。 なあ お母ちゃん。」
るい「ほら 焦げるよ。」
ひなた「あっ。」
<Every day I hear more of my mother’s old stories(毎日ちょっとずつ お母ちゃんの昔話を聞きます)
居間
ラジオ・遠山『Hi, I’m Ken _Toyama.』
<Then, I listen to the radio to study English(それから ラジオで英語を勉強します)>
ひなたの部屋
(カセットの音声)
<I record the program and listen to it again and again(番組を録音して 何度も繰り返し聴いています)>