夜ドラ「ミワさんなりすます」(第4回)

ミワ「全てわかってるんだぞ このニセモノめ…。 全てわかってるんだぞ このニセモノめ…。」

八海「まあ 私に無理なんだから 世界中の誰も 見つけることはできませんよ。 残念だけどね。」

ミワ「八海さん。 このセリフじゃないですか?」

八海「えっ!? はい これです!」

ミワ「よかった…。」

八海「これは自主製作で DVDにもなっていない作品なんです。 配信もしてないのに どうして あなたが…。」

<八海さんが喜んでくれた。 最高の人生の幕引きだ>

ミワ「八海さん 実は私…。」

八海「ありがとう。」

八海「ミ… ミワさん? ミワさん? ミワさん? ミワさん? ミワ… ミワさん?」

リビング

<ウソ… 私 気絶してた?>

藤浦「前から思ってたんですけど やっぱり ちょっと変じゃないですか? この家政婦さん。」

<え… 私の話?>

八海「ん~ そんなに変ですか。」

藤浦「今までの家政婦さんに比べて 感覚というか 雰囲気というか ふだん私たちが おつきあいのある方たちとは何か 決定的に違う気がするんですけど。」

八海「なるほど。」

藤浦「経歴を見ると それなりの方なんですが。」

<ごめんなさい それは全部ウソなんです…>

<そりゃ 感覚は合うわけないです>

八海「確かに 全く違う。」

藤浦「ええ。」

八海「イギリスに長くいたというのも どうやら事実ではないそうです。」

藤浦「えっ… えっ そうなんですか?」

八海「本人が そう言ってましたから。」

<胸が痛い… 本来ならば彼にとって ちりあくたにすぎない私の存在。 認識して下さっただけでも大変な誉れ。 なのに この胸の痛みは何…>

<そうか… フリーターも世界的俳優も関係ない。 やっぱり私は 八海 崇に恋をしていたんだ>

八海「今まで来てくれた家政婦さんは 国際的な感覚に長けていたと思いますが 彼女らと違ってミワさんは いい意味で日本人…。 それも 古い気質の日本人を感じます。」

藤浦「それは どういうことですか?」

八海「秘すれば花… というような美徳です。」

藤浦「秘すれば花?」

八海「例えば 彼女がきれいにしてくれた ボトルシップのプレート。 今までの家政婦さんなら やっておきましたと 報告してきた気がします。 でも 彼女はしない。 まあ 自分の能力をアピールするのは かつての私たちは ミワさんのように 黙って行動に移す人が 多かったように思います。」

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