歌子「お待たせして すみません。」
暢子「お待たせしました。」
波子「まあ~。」
重子「頂きます。」
波子「頂きます。」
和彦「頂きます。」
暢子「ごゆっくり。」
和彦「どうしたの?」
玄関前
重子「ごちそうさまでした。」
波子「ごちそうさまでした。」
暢子「ありがとうございました。」
重子「とってもおいしかったわ。」
波子「おいしかったです。」
暢子「よかった…。」
重子「だけど…。」
暢子「ん?」
重子「前に 毎日届けてくれた お弁当の方が 今日のお料理より おいしかったような。」
暢子「えっ?」
波子「実は 私もそう思いました。」
重子「あら。」
暢子「あっ 今日食べてもらった料理は お弁当の時より 東京の人の口にも合うように いろいろ 工夫していて…。」
重子「でも 味の好みは 人それぞれだし お店も繁盛してるんだから あんまり気にしないでね。」
波子「ますますのご発展を お祈りいたします。」
重子「ごきげんよう。 また寄らせてもらうわね。」
暢子「ありがとうございます…。」
店内
矢作「こんな日もあるよ。 客商売なんだから。」
暢子「何でかね?」
そして ちむどんどん開店から 2か月が たとうとしていた頃…。
和彦「今日 お客さんは まさか…。」
矢作「まだ ゼロ。」
暢子「どうするかね…。」
ついに 赤字へと転落したのでした。