連続テレビ小説「ちむどんどん」111話「豚とニガナは海を越えて」

玄関前

賢秀「ここか…。 フッ…。」

智「賢秀!」

賢秀「ん?」

賢秀「おお 智。」

智「何してる?」

賢秀「何って 腹減ったから。」

智「今は まずい。」

賢秀「何がよ?」

智「とにかく まずい。 メシは別の場所で 俺がおごるから。」

賢秀「おお…。」

智「うん。」

賢秀「俺が行くと 何かまずいのか?」

智「違う 違う。 中で お前の誕生パーティーの 打ち合わせをしている最中なわけ。」

賢秀「アキサミヨー。 俺の誕生日は もう3か月前に…。」

智「だからよ。 ドッキリ誕生会。」

賢秀「ドッキリ誕生会?」

店内

歌子「ご感想は 後で。」

清恵「どれもおいしそう。」

暢子「看板メニューの沖縄そばです。」

暢子「こっちは コーレーグース。 島トウガラシを泡盛に付け込んだ 調味料です。 お好みでかけて お召し上がりください。」

清恵「はい。 これが 沖縄そば…。 頂きます。」

清恵「ごちそうさまでした。 おなかいっぱい。」

暢子「あの 出汁の味付け 麺のゆで具合 太さ かたさ… ほかの料理のことでも何でもいいので 是非 感想を教えてください。」

清恵「どれも おいしかったです。 フーチャンプルーは 味が よくしみていたし にんじんしりしりーは いくらでも食べられそう。」

暢子「ありがとうございます。 あの 何か不満な点とかは…。」

清恵「強いて言えば…。」

暢子「はい。 是非 お願いします。」

清恵「豚肉。」

暢子「やっぱり…。」

清恵「そうだ。 これ よかったら使ってみて。」

暢子「これって…。」

清恵「知り合いの養豚場の豚肉。 いけない もう戻らないと。」

暢子「あっ…。」

矢作「お住まい この辺ですか?」

清恵「あっ 近くの店に 住み込みで働いてるの。」

暢子「あっ よかったら 名前 教えてください。」

清恵「リリィです。」

暢子「リリィ?」

清恵「暢子さんの料理を食べて 元気出た。 どうもありがとう。」

暢子「元気 なかったんですか?」

清恵「一番 大事な人に ひどいことしちゃって…。 落ち込んでたの。 ごちそうさま。」

暢子「ありがとうございました。」

歌子「ありがとうございました。」

(戸の開閉音)

清恵「ありがとう。」

暢子「リリィさんって 外国の人じゃないよね?」

歌子「変わった名前だね。」

矢作「何も知らねえんだな。 源氏名。」

暢子「源氏名?」

矢作「水商売の人が お店で名乗る名前。」

暢子「ふ~ん…。 はぁ~…。 やっぱり 問題は豚肉か。」

矢作「今 沖縄から仕入れてる皮付き肉は 冷凍だからな。」

暢子「全ての条件を満たしてくれる。 そんな仕入れ先が この近くにあれば…。」

歌子「あっ… 皮付きだよ!」

暢子「まさかやー。」

暢子「頂きます。」

歌子 矢作「頂きます。」

矢作「何だ これ うんめえ!」

歌子「おいしい!」

暢子「最高の豚肉!」

矢作「明日にでも 買いに行ってみるか!」

暢子「うん!」

矢作「何て店だっけ?」

暢子「リリィさんに聞いてみよう!」

矢作「うん。」

歌子「あっ でも どこのお店で働いてるか 分からないよね?」

暢子「アイヤー…。」

矢作「店の名前も 聞いてねえ。」

暢子「この豚肉 絶対に仕入れたい! どこの仕入れ先か 分かったら…。 リリィさん また来てくれないかね?」

(戸が開く音)

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