比嘉家
(物音)
賢秀「あ~っ ああ…。」
優子「賢秀 大丈夫ねぇ?」
賢秀「たらいま…。」
優子「お帰り。 はい。 はい。 ごはんは?」
賢秀「ああ… 寝る。 ああっ… う~ん…。」
優子「歌子が また熱出して。 明日 下がらなかったら 先生 呼びたいんだけど 日曜でも 来てくれるよね。」
賢秀「(いびき) 沖縄の一番星ヤサ…。 ヘヘヘヘッ…。」
翌朝
優子「(小声で)歌子は?」
良子「まだ熱が。 洗濯のあと うちが先生の所に行ってくるさぁ。」
暢子「歌子に あったかいもの作ろうねぇ。」
良子「ニーニーも起こそう。 仕事もしないで飲み歩いて。」
優子「まだ 寝かしてあげなさい。 ゆうべ 遅かったから。」
暢子「お母ちゃんは ニーニーに甘いねぇ。」
優子「畑 行ってこようね。」
良子「行ってらっしゃい。」
暢子「行ってらっしゃい。」
畑
新垣「アイ 優子。 頑張ってるね。 もうそろそろよ ジーマミーのおいしい季節よ。」
優子「うちも ジーマミー植えたいけど 畑が狭くて。 お金持ちになったら もっと大きくしたいねぇ。」
新垣「やさや。」
(笑い声)
比嘉家
医者「じゃあ お大事に。」
暢子「ありがとうございました。」
良子「ご苦労さまです。」
暢子「ネーネー うち畑行きたいから 歌子を みててくれない?」
良子「私 そろそろ行かないと…。」
暢子「えっ? どこに?」
良子「名護で勉強会。」
暢子「それ 何ね?」
良子「資料とか 本とか。」
智「良子 出かけるん?」
良子「智 元気? いい天気 またね。」
智「何?」
暢子「勉強会って『明るい沖縄の未来を考える会』。」
智「頑張ってるな~。 アリ 豆腐。」
暢子「アイヤー! わざわざ?」
智「うん。 そこで 先生と擦れ違った。 歌子 また?」
暢子「熱は そこまで高くないけど。」
智「眞境名商事 どうなった? 一人で謝りに行ったんだろ?」
暢子「うん。 まあ 就職は大丈夫と思う。」
智「そうだ。 賢秀 働いてたよ。」
暢子「ニーニーが? どこで?」
智「ついさっき ここ来る途中さぁ。」
回想
「ひも見りゃ ひも。」
賢秀「はい!」
回想終了