(戸が開く音)
(騒ぎ声)
健男「くぬ ぽってかす!
「やめれ!」
治「何が 組合か!」
健男「お前が 一番ぽってかすだ!」
ヒロシ「お父ちゃん やめれ!」
(騒ぎ声)
三郎「いいかげんにしろ! そのケンカ 俺が買った。 そこに座って 訳話せ。 何があった。」
健男「今日 組合の集会があって。 で 俺は これ迎えに行って 子連れで参加したのに 治はよ。」
治「集会とか 意味あるかよ。 いくら旗振り回して 大声出しても…。」
健男「諦めたら負け! 労働者の当たり前の権利 勝ち取るために 集会を開くんだろや。」
治「意味ない。」
三郎「ほれ 話は分かった! おめえが悪い!」
治「会長!」
三郎「会社の組合ってのは 県人会のゆいまーると同じ。 弱い者が助け合うためにある。 次から 必ず 集会に出ると約束しろ。」
治「だけど…。」
三郎「俺の言う事が聞けねえのか?」
治「いや それは…。 分かりました。」
三郎「よし! おい 酒だ。」
トミ「はい。」
三郎「この2人に 手打ちの島酒。」
トミ「は~い。」
三郎「健男 それでいいな?」
健男「ありがとうございます。」
三郎「ヒロシに 飯食わせてやれよ。」
暢子「三郎さん 格好いい!」
♬~(三線)
♬『(イヤーアッサ イヤーアッサ アッサ アッサ)唐船ドーヰさんてーまん 一散走ーえならんしや ユウヰヤナー』
(指笛)
♬『若狭町村ぬ サー 瀬名波ぬタンメー ハヰヤセンスル ユウヰヤナ』
一同「♬『(イヤーアッサ アッサ アッサ アッサ アッサ アッサ アッサ アッサ アッサ)』」
三郎「♬『イヤーアッサ イヤーアッサ アッサ アッサ アッサ…)』」
(合いの手と指笛)
賢三「♬『シンダン木 ユウヰヤナー 那覇に豊まりる サー 久茂地ぬほーい榕樹木 ハヰヤセンスル ユウヰヤナ』」
一同「♬『(イヤーアッサ アッサ アッサ アッサ アッサ アッサ アッサ アッサ アッサ)』」
三郎「♬『イヤーアッサ イヤーアッサ アッサ アッサ アッサ…)』」
暢子「リトル・オキナワかあ…。」
レストラン・フォンターナ
紹介状を読んでいる房子
房子「まさかやー…。」
沖縄料理店・あまゆ
玄関前
トミ「ありがとうね。また来てね。」
「ごちそうさま。」
「ごちそうさ~ん。」