連続テレビ小説「ちむどんどん」29話「はじまりのゴーヤーチャンプルー」

店内

暢子「ネーネーが 喜納金吾と?」

優子「暢子は 金吾さん 嫌いなの?」

暢子「悪い人じゃないと思うけど。 ん~ 好きでもない人と結婚するとか。」

(電話が切れる音)

暢子「ん?」

優子「もしもし 暢子?」

暢子「はっさ! 電話代が高すぎるわけ。」

三郎「ネーネーに 縁談か?」

暢子「相手は 村一番の 製糖工場の息子さんで。」

順次「さっきの話だと ニーニーが こしらえた借金で 家族 困ってるんでしょ? ありがたい縁談じゃない?」

暢子「アイッ 忘れてた! うちは ニーニーを捜しに 鶴見に来たのに! 三郎さん 順次さん うちのニーニー 知りません?」

三郎「いや 会ったこともねえ人を 知らねえかって言われてもな。」

トミ「いらっしゃい。」

賢秀「おばちゃん やってる?」

トミ「あれ あんた この前 お勘定 払わないで帰った…。」

賢秀「お願い! 泡盛1杯だけ! ねっ!」

トミ「その前に この間のお勘定!」

賢秀「人違いさ。 ねっ はいはいはい。 お邪魔します。」

暢子「あの声…。」

賢秀「死にそうなわけよ なあ!」

トミ「待ってって!」

賢秀「泡盛1杯だけ!」

トミ「お金!」

暢子「まさかやー! ニーニー!」

賢秀「何で 暢子がいるわけ? えっ おっ…。 おお…。」

暢子「ぽってかす! 何 考えてるわけ? ジムの借金は? どうするわけ?」

賢秀「だからよ! 俺は ボクシングに向いてなかったわけ。 分かるか?」

暢子「分かるわけないさ。 ぽってかす! うちが どれだけ東京で… 一人で… 怖かったか…。」

賢秀「もう 大丈夫。 ニーニーがついてるからよ。」

暢子「ニーニー! ニーニー…。」

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