連続テレビ小説「ちむどんどん」37話「再会のマルゲリータ」

山原村共同売店

歌子「あっ…。」

沖縄料理店・あまゆ

暢子「アイ ちょうどよかった。 歌子 聞いて。 ビッグニュース。 うち 和彦君と再会した!」

歌子「あっ あの和彦君!? 何で? 暢ネーネーの働いてるレストランに 来たわけ?」

暢子「レストランには… 来てない。」

歌子「なら どこで?」

暢子「どこでって… 道で偶然! うん。 それより 相談って?」

歌子「あ… うん。 うち 歌手のオーディション 受けてみようかと思って。」

暢子「オーディション? 就職したくないわけ?」

山原村共同売店

歌子「別に 就職が嫌なわけじゃないけど ただ このまま 何もできないまま 高校を卒業するのは 嫌だなと思って。」

暢子「お母ちゃんや ネーネーには?」

歌子「まだ 誰にも言ってない。 暢ネーネーなら 分かってくれると思って。」

暢子「何で?」

歌子「うちも 暢ネーネーみたいに 挑戦してみたいわけ。 暢ネーネーは 東京どぇ コックさんになる夢をかなえたさぁ。 良子ネーネーは 幸せな結婚して もうすぐ お母さんになる。」

歌子「うちは 体も弱いし 家でも 何の役にも立ってないし 取り柄と言ったら 歌くらいしかないから だから…。」

暢子「分かった。 応援する。 でも お母ちゃんには 言っておいた方が いいと思うよ。」

歌子「であるよね。 そうする。 ありがとう。」

暢子「じゃあね。 バイバイ!」

沖縄料理店・あまゆ

順次「別に 本当のこと 言ってもいいんじゃない? 新聞社のアルバイトは 短期間でしょ?」

トミ「また すぐ レストランに戻れるんでしょ?」

暢子「妹に言えば お母ちゃんにも伝わるし 心配かけたくないさぁ。 大丈夫 さっさと 新聞社の仕事を終わらせて フォンターナに戻ったら 全部 報告します! フフフッ…。」

あまゆ2階・ゴーヤー

暢子「あ~…。 ん~ よく寝た~! ようやく休みヤッサー!」

ヒロシ「シュワッチ シュワッチ!」

暢子「ん?」

ヒロシ「おい 怪獣!」

「おっ!」

ヒロシ「シュワッチ シュワッチ!」

暢子「ヒロシ!」

ヒロシ「シュワッチ シュワッチ! シュワッチ!」

暢子「ん? 何?」

ヒロシ「暢子隊員 怪獣が来ます!」

暢子「怪獣!?」

和彦「ガオーッ!」

暢子「おおっ!」

ヒロシ「来たな シーサー怪獣! 必殺ビーム! ビビビビ…!」

和彦「ギャ~!」

ヒロシ「行くぞ とどめ キック!」

和彦「あっ いってえ!」

暢子「えっ 大丈夫ですか?」

和彦「すいません…。」

暢子「ハッ…。」

和彦「あっ…。」

暢子「何で ここに!?」

和彦「暢子こそ。」

順次「紹介しとこうね。 青柳和彦君。 うちの新しい下宿人。 仲よくしてね。」

暢子「まさかやー! しんけん?」

和彦「ああ… この辺りで部屋探してたら『貸間あり』の張り紙を見つけて。」

愛「和彦 ごめん 遅くなって。」

和彦「悪いね。 休みの日にわざわざ。」

愛「ううん。 あれ? 何で暢子さんがいるの?」

和彦「たまたま 同じ下宿だったんだ。」

愛「えっ。」

暢子「誰?」

和彦「あっ 昨日 新聞社で紹介した 大野 愛。」

愛「うん。」

暢子「あ~っ 愛さん! おしゃれ~!」

和彦「愛は ファッション担当の記者を 目指してるんだ。 ファッションの記事を通じて 女性の地位や立場の向上も 訴えていきたいんだって。」

暢子「アイ 座って。」

和彦「うん ありがとう。」

愛「へえ~ アーケードの屋根が見えるのね。 ふ~ん。 でも 鶴見に下宿すること お母様は 反対なさったんじゃない?」

和彦「母は母 僕は僕。」

暢子「あっ そうだ。 お父さんは? 元気?」

和彦「亡くなったんだ。 東京に帰って しばらくして病気で。」

暢子「まさかやー…。」

ヒロシ「シュワッチ シュワッチ! 来い 怪獣!」

和彦「おっ! ガオー! ガーッ!」

ヒロシ「シュワッチ シュワッチ!」

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