閉店後
二ツ橋「こちらが 暢子さんの。 こちらが 私の。 味見してください。」
暢子「うん…。 シェフのは いつもの味でおいしい。 だけど うちの工夫も 悪くないと思います。」
二ツ橋「天城さんに出したものは しょうゆの味付けが強すぎました。 新しい試みも大切ですが 基本は大事。 リピートしてくださるお客様は フォンターナの味を食べたいと思って 通ってくださってるんです。」
暢子「ん～…。」
沖縄料理店・あまゆ
和彦「いや 味が変わったと言っただけで まずかったとは言ってない。 ただ 田良島さんたちが…。」
暢子「だからさ。 味は わざと変えてみたわけ。」
和彦「お店の味を 勝手に？」
暢子「人の好みは 時代と共に変化する。 昔どおりの味ばっかりでは 流行に取り残されるから もっと どんどん 進化していかないと。」
和彦「そりゃ そうかもしれないけど…。」
そのころ 暢子のふるさと やんばるでは 歌子が 地元の運送会社に就職して もうすぐ１年。 時々 熱を出して 休むこともありますが 人見知りの歌子なりに 職場には 慣れてきたようです。
普久原運輸
執務室
社長「歌子ちゃん！ お茶。」
歌子「あっ はい。」
給湯室
歌子「♬『つけて下さい』」
花城「いい声だね。 お茶をいれてたら ふと 好きな人を思い出した。」
歌子「違います。 失礼します。」
花城「また聞かせてね。」
