沖縄料理店・あまゆ
三郎「大丈夫かい? もう そろそろじゃねえのか?」
暢子「はい。」
三郎「アイヤー デージうまそうヤッサー。」
暢子「こっちは 柑橘を使ったラフテー。」
暢子「こっちは クーブイリチー。」
暢子「てびちは ゆうべから煮込んでおきました。」
暢子「シブインブシーは 東京の人の口にも合うように みそだけじゃなくて しょうゆも使ってみました。」
トミ「これなら 絶対 喜んでくれる。」
暢子「だと いいんですけど…。 でも 本当に来てくれるかねぇ。 しりしりよし てんぷらーよし。 あとは…。」
三郎「和彦君が 途中まで迎えに行ってんだな。」
暢子「はい。」
トミ「暢子ちゃん 着替えなくていいの?」
暢子「アイヤー そうだった。」
(笑い声)
三郎「おい 順次。 何だ その恰好は。」
順次「いや 精いっぱいのおもてなしのつもりで。」
三郎「駄目だ そりゃ おめえ。 ちんどん屋か 七五三にしか見えねえよ。 着替えてこい。」
順次「だけど こんな時 どんな格好したら…。」
三郎「普通でいいんだよ 普通で。」
トミ「もう うちが見てあげる。 早く 早く。」
あまゆ2階・ゴーヤー
暢子「う~ん こっちかねぇ。 それとも こっち?」
(物音)
暢子「ん?」
(物音)
暢子「何? 嫌な予感がする…。」