野本「あの… こないだの 同じマンションの人なんですけど… 女性なんです。」
佐山「ああ そうだったんですか!」
野本「男性だと思ってらっしゃったかも しれないですけど。」
佐山「…いや どっちとか あんま考えてなかったですけど。」
野本「え?」
佐山「いや 何か 恋してそうで 楽しそうだな~とは思いましたけど その相手の性別とか あんま考えてなかったですね。」
野本「あ そうですか…。 あ… いや すいません 何か。 佐山さんは お若いから… え いや… お若いからっていうか… 驚かないですか こういう女性同士で恋愛っていうのは。」
佐山「ん~ そうですね。 大学の友達がレズビアンで 今も女の子とつきあってますし 普通に回りにいますからね。」
野本「そうなんですね…。 ちょっと うちの地元じゃ 考えられないかも。」
佐山「あ~ 地域差あるんですかね そういう認識って。 野本さんは 前から そうなんですか?」
野本「え?」
佐山「女性を好きになるの。」
野本「いや… それが… 今まで あまり『人を好きになる』ということを考えたことがなくて…。」
佐山「え!」
野本「そういう機会なかったので。」
佐山「まじですか?」
野本「はい…。」
佐山「へえええ! でも それって めちゃくちゃ 奇跡的というかロマンチックな話ですね。 同じマンションで そんな人と出会えるって。」
野本「ロマンチック…?」
佐山「いいですねえ。 憧れますね そういう出会い。 何か 私 最近出会いなくて。 結構恋愛してきた人生だったんですけど。 ちなみに 私は 男性が好きなんですけど つきあってる人も 2年くらいいなくて もう どうしたもんかな。」
野本「そうなんですね。」
佐山「はい。 欲しいですね 彼氏。」
野本「つきあうって… どういう感じなんですかね。 とういうか 私の場合は どうなりたいんだろうっていう… そこも まだ よく分かってなくて。 もちろん 相手に どう思われてるのかっていうのもあるし。」
佐山「あっ そっか。 お相手は どう思ってそうなんですか?」
野本「え~ どうなんだろう。 全然分かんないです。 まあ 嫌われてはないと思いますけど。 でも それって ご近所さんのご好意かもしれないし…。」
佐山「え~ でも それだけってことは ないんじゃないですか? だって 向こうも楽しいから それだけ一緒にいるわけじゃないですか。」
野本「ええ… そうですかねぇ。」
佐山「絶対そうですって!」
野本「いや~ でも 向こうが 気遣ってるかもしれないもん。」
佐山「絶対絶対 そうです。」
野本「本当ですか?」
佐山「自信持って下さい。 大丈夫です。」