北栄総合病院
奈々子「なんなの?! 私が 地方研修に行ってる間にさ なんで そんな勝手な事したの?!」
恵理「すみません」
奈々子「あなたのした事は 明らかに仕事を越えてるでしょ! 訪問看護師の 仕事じゃないでしょ! そりゃ 気持は分からなくは ないけどさ みんな いろいろ あうんだよ 患者さんたちにはさ それぞれ それを あなたは 全部 家の中に 入って 解決するわけ… ねえ? できるの?! そんな事が…」
恵理「いえ できません すみませんでした」
聡子「私が言うべき事 みんな 言われちゃったわね」
奈々子「あ すみません」
恵理「すみません」
聡子「せっかく 久しぶりに 上村さんに びしっと怒れるかなと思って いそいそしながら来たののさあ」
恵理「え?」
聡子「でも なんか 上村さんらしいねえ」
奈々子「そんな…」
聡子「ごめんなさい」
廊下
遥「どうも」
聡子「あ どうも」
遥「なんか いい事あったんですか?」
聡子「ないわよ もう 大変なのよ」
訪問看護科
奈々子「ちょっと… 今から 姉え姉えとして 聞くわよ」
恵理「はい …うん」
奈々子「大丈夫なの 恵理?」
恵理「うん… なんかね… なんか 分からないんだけどさ でも ほっとけないわけ」
奈々子「そんな事 言われても…」
恵理「ごめんね 姉え姉え」
奈々子「『ごめんね』って…」
公園
回想
愛子「あんたなんか 仕事で やってるだけじゃん!」
愛子「お母さんのバカ!」
美帆子「でも このままじゃ 駄目 あの子 駄目になっちゃう」
回想終了
文也「恵理」
恵理「うん?」
文也「また『えりぃモード』入っちゃった?」
恵理「えっ なにね? それ…」
文也「いや 何か考えるとさ 恵理は なに言っても 無駄だからさ」
恵理「なんで? そんな事ないさ」
文也「あるよ」
恵理「え? すみません」
文也「ま… 分からないけど 俺は 恵理を応援するよ」
恵理「…え?」
文也「とにかく 俺は 恵理を 応援する 無条件に… ま そうでもしないと 恵理の 旦那は やっていけないでしょう そういう運命なんでしょ」
恵理「はぁ… すみません」
文也「なかなか すてきな 愛の言葉だったでしょ?」
恵理「うん ありがとう」
文也「いいえ…」
和也「お父さん! お母さん! こっち 来て!」
訪問看護中の恵理
恵理「今日の検査は 腎臓 肝臓 あと 糖尿病と貧血 全部やりますから 3つ採りましょうね ちょっと チクッとしますけど 大丈夫ですからね」
恵理「いいですよ」
患者「そうですか」
恵理「大丈夫ですか? 痛みとか 今 ないですね はい」