連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第117話「妖怪いそがし」

あらすじ

「自分は心臓が悪い」と主張する絹代(竹下景子)は、炊事や洗濯など、いろいろな家事を修平(風間杜夫)に頼むようになっていた。藍子(菊池和澄)は、相変わらず悩みを抱えていた。しかし、茂(向井理)は仕事に追い立てられ、布美枝(松下奈緒)は娘についての相談もろくにできないようなありさまだった。そして、藍子の担任の畑野先生(堀内敬子)が家庭訪問にやって来て、布美枝が聞かされたのは、思いがけない話だった。

117ネタバレ

水木家

中庭

絹代「もっと しわを ぴしっと伸ばして ぴしっと!」

布美枝「お父さん うまいもんだなあ。」

絹代「靴下は 上を留める。 逆さに干したら ゴムが痛みますけん。」

修平「いちいち うるさいねえ。」

絹代「私は 心臓が悪いですけん。 あなたには しっかり 家事を覚えてもらいます。」

修平「医者は 『どこも 悪(わる)とこねえ』って 言っとんだろう。」

絹代「ヤブだけん 分からんだけですわ。」

修平「お前… 心臓に毛でも生えてきたでねか?」

絹代「何ですか?」

修平「五月晴れの連休に おじいさんは おうちで お洗濯。」

絹代「あなた いつだって 連休だないですか。」

修平「コラソン デメロンデメロンメロンメロンメロンメロン」

<自分は 心臓が悪いと 主張する絹代は いろいろな家事を 修平に頼むようになっていました>

絹代「こげして…。」

修平「はい。」

絹代「違う!」

客間

(電話の呼び鈴)

藍子「嘘。」

布美枝「あら 起きたの?」

藍子「どうして 起こして くれなかったの?」

布美枝「え?」

藍子「智美ちゃん達と 10時に待ち合わせしてたのに。」

布美枝「大変。 急がんと!」

藍子「もう 遅いよ。 私 置いていかれちゃった。」

布美枝「あら…。」

藍子「みんなで 買い物に行くて 昨日 言ってといたでしょう?」

布美枝「10時に待ち合わせとは 聞いとらんもの。」

藍子「9時過ぎには 起こしてくれると 思ったのに。」

布美枝「起こしに行ったよ。 けど すぐに起きんもんだけん…。」

回想

布美枝「藍子 藍子…。 藍子!」

茂「おい。 気持ちよう寝とるのに なして起こすんだ? 子供は 眠いもんだ。 目が覚めるまで 寝かせちょけ。」

布美枝「けど…。」

茂「俺も 今から ちょっこし寝る。」

<寝ている子供を起こすな。 それが 茂の決めた 村井家の絶対的なルールでした>

回想終了

布美枝「お父ちゃん 子供の時 眠くて眠くて 起こされるのが つらかったんだって。 今は 自分は 眠いの我慢して 仕事しとる分 あんた達は ゆっくり寝かせて やりたいと思っとるんだわ。」

藍子「そんなの お父ちゃんの勝手な考えだよ。 うちだけだからね こんな変なルールあるの。」

布美枝「うちは うちだけん。」

藍子「おそろいのシャーペン 買う約束だったのに…。」

布美枝「そしたら 明日 買おう ね?」

藍子「明日?」

布美枝「お父ちゃん 『明日 みんなで デパート行くぞ』って言っとったよ。」

藍子「また デパート? 去年からずっと 休みの日に出かけるって 言ったら デパートばっかり。」

布美枝「『一番 気分転換になる』って 言うから…。」

藍子「私 行かないよ。」

布美枝「え?」

藍子「行っても つまんないもの。」

布美枝「急に 何 言いだすのよ。」

藍子「お父ちゃん 自分が興味のある 売り場にしか 行かないじゃない。 家具売り場とか 民芸品売り場とか。」

布美枝「おもちゃや洋服も たまには見とるでしょ?」

藍子「見るばっかりで 全然 買わない。」

布美枝「それはね ウインドーショッピングっていって…。」

藍子「英語で言ったって 同じだよ。」

布美枝「ダメか…。 さっき寝たばっかりで もう 起きたんですか?」

茂「昼過ぎに 原稿取りが来る。 飯…。 なんだ お前 起きとったのか。 昼まで ゆっくり寝とれ。 おい 飯。」

布美枝「はい…。」

子供部屋

藍子「こら 起きろ。 お父ちゃんのルールじゃ 世の中 やっていけないよ。」

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