自宅
愛「チェキ券 25枚かあ…。」
(携帯の着信)
愛「もしもし。」
小豆沢「☎『あっ おばはん? 今日2時 ルミナスモール 野外 集合だから。』」
愛「うんん…?」
ルミナスモール
小豆沢「同じ事務所のアーティストが 盲腸になっちゃって 急きょ サニサイが ピンチヒッターで 出ることになったらしいんだわ。」
愛『☎「えっ 何でサニサイが?』」
小豆沢「今日の今日で集まれるのが サニサイしかいなかったって話でさ。 でも まあ 何つうのかな 場所的に アウェー感 半端なくってさ あいつら かわいそうだから よろしくな。」
愛「☎『えっ えっ あっ ちょっ…。』」
自宅
愛「ルミナス…。」
そこは リア充感あふれる ショッピングモールの野外ステージで 私は買い物がてら 早めに出かけることにしたんです。 でも その日が決別の日なるとは 思ってもいませんでした。
ルミナスモール
(携帯の着信)
愛「あっ。 もしもし小松君 どした?」
小松「☎『愛さん。』」
愛「うん。」
小松「☎『実は今日 僕 友達 連れてくんですよ。』」
愛「あっ えっ… 言えたんだ!」
小松「☎『はい。』」
愛「あっ そっか~。 そっか そっか そっか。 あ~… いや 何かさ 私もね 今度 友達 誘ってみよっかな…。」
菜摘「愛じゃない? フフフフ。」
愛「切るね。 あっ いやあ~。 あ~。」
菜摘「愛も お買い物?」
愛「うん そうそうそう。 えっ 買い物してたの?」
菜摘「うん そう。」
愛「そっか そっか。」
(笑い声)
愛「あの… あのさ… よかったら これから 私と一緒に あの… ラ…。」
真衣「お待たせ~!」
菜摘「いやあ~。 全然…。」
真衣「あれ? 愛?」
菜摘「そう さっき偶然 会って。 何だっけ? このあと一緒に ラ…?」
愛「ラ… ラ~…。」
真衣「ラ?」
愛「ラ~… ラ… ラーメン。 ラーメンとか どうかなと思って。」
(笑い声)
菜摘「ラーメンは… 私たち もう お昼食べちゃったんだけど。」
愛「あ~ そっか。」
菜摘「愛が食べられそうなとこで お茶でもしよっか?」
愛「あ~ ちょちょちょ… でも 何か そんなに すいてないかな…。」
菜摘「フロアガイド あるよ。」
真衣「あ~ そっか そっか…。」
愛「いや でも 何かさ…。」
菜摘「えっ 何で? お茶しようよ。 この辺にさ 何かおいしそうなカフェ あったよね。」
真衣「あ そっか そっか…。」
柿崎「ヨネさん! ヨネさん! こっち こっち…。 こっちです! こっち…。」
(笑い声)
真衣「何か 今の人 すっごいウケるTシャツ 着てなかった?」
菜摘「サインしてあったよね。 オタクの人たちじゃない?」
真衣「だよね。」
菜摘「何かな? アニメ?」
真衣「さあ…?」
菜摘「すごいね~。」
真衣「あっ ねえ 愛は? あれ?」
菜摘「あれ? 愛?」