連続テレビ小説「エール」98話「栄冠は君に輝く」ネタバレ

長屋

(戸が開く音)

鉄男「入っぞ。」

久志「また うるさいの来た。」

鉄男「とりあえず… 何でもいいから働け。」

久志「どうして?」

鉄男「こんな自堕落な暮らししてて 情けなくねえのか?」

久志「フッ… 相変わらず固えな。 僕は この生活 結構気に入ってんだけど。 遊んで暮らすのも悪くないよ。」

鉄男「いいかげんにしろよ。」

久志「はあ… どうして みんな 他人の おせっかいばかり 焼きたがるんだろうね? さっきも裕一が来たよ。 野球大会の歌を歌えって。」

鉄男「えっ?」

久志「すぐに お引き取り願ったよ。 しかし 彼も なかなかやるよね。 戦争中は戦時歌謡 戦争が終われば平和の歌。 フッ… 時代の波に乗るのがうまいよ。」

鉄男「おめえ… それ 本気で言ってんのか? 裕一が… どれだけ苦しんできたと思ってる。 自分だけが不幸だと思ったら 大間違いだぞ。 誰もが大変だったんだよ。 みんな それ 必死に乗り越えようとしてんだよ!」

久志「言いたいこと それだけ?」

鉄男「ああ?」

久志「(ため息)終わったんだったら帰ってくれる?」

鉄男「ふざけんなよ! おい 久志! おめえ どうした!? おい! 聞いてんのか おめえ!」

犬井「おいおい… 何やってんだ こら!」

鉄男「おい! いつから そんな腐った男になった!?」

犬井「おいおい…。」

鉄男「おい!」

犬井「おい…。 いてっ! 何すんだ この野郎!」

鉄男「おめえ… いつまでも ひねくれてんじゃねえぞ! ハアハア…。 おい!」

犬井「おうおう…。」

鉄男「何とか言えよ。」

その場を去る久志

鉄男「くそっ!」

回想

「戦争の歌なんか歌って あんたんとこの せがれは 戦犯みてえなもんだよって…。」

久志「あ~。 ハア… ハア。」

古山家
寝室

(戸をたたく音)

音「うん?」

裕一「んっ… んん…。」

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