連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第101話「プロダクション旗揚げ」

台所

(風鈴の音)

布美枝「どこだったかいな? 角砂糖の買い置き あったはずなんだけどな。」

佐知子「布美枝さん 私 今日は これで。」

布美枝「お疲れさまです。 今 コーヒー いれますけん。」

佐知子「いいわ 帰って 夕飯の支度しなきゃ。 あ~ ほんとに きれいになったわね。」

布美枝「ええ。 まだ よその家みたいで 落ち着かんです。 こんなに きれいな台所 作ってもらったんですけん 張り切って 料理作らんと いけませんね。」

佐知子「ダメダメ! 大事な時なんだから。 言っちゃ 何だけど 布美枝さんも 34でしょ。 気をつけないとね。」

布美枝「はい。」

佐知子「茂さん 今度は 男の子かなあって 楽しみにしてたわよ。」

布美枝「あら お姉さんに そげな事?」

佐知子「うん。 それじゃ また明日。」

布美枝「お疲れさまでした。」

佐知子「どうも!」

布美枝「動かないのは かえって よくないのよね~。 角砂糖…。 どこにしまったかいな?」

回想

布美枝「何もないなあ。 男の人の独り住まいって こげなもんなのかなあ。」

回想終了

布美枝「あの時は あんまりにも 何もなくて 驚いたっけ。」

茂「何一人で ニヤニヤしとるんだ?」

布美枝「今 コーヒー 持って行きます。」

茂「うん。 今日は 徹夜になるけん 後で 夜食の出前 頼むな。」

布美枝「何にしましょう? 洋食 中華 おそば…。」

茂「中華にするか。」

布美枝「ほんなら 幸洋軒さんに ギョーザとチャーハン 頼んでおきましょうか?」

茂「いやいやいや あそこのギョーザは 小さいで いけん もっと まるまると太って キャベツがたっぷり入っとった方が…。 作ってくれ。 あの太ったギョーザ。 みんな喜ぶ。」

布美枝「はい。」

茂「あっ 北村さんの分まで 勘定に入れて作れよ。」

布美枝「一緒に徹夜ですか?」

茂「うん。 原稿の上がったとこから ネームの写植 貼っとるわ。 なかなか 器用なもんだなあ。 うちのカンピョウ君より ずっと 使えるぞ。」

布美枝「あらま…。」

藍子「お父ちゃん!」

茂「漫画 読んどるのか?」

藍子「うん!」

茂「藍子は 賢いなあ!」

布美枝「肩 凝っとるの? 湿布 貼ろうか? 湿布どこだったかな。」

茂「まあ ええわ。 何ともない。」

布美枝「父ちゃん 徹夜 徹夜で 頑張っとるけど 大丈夫なのかなあ。 よし うんと ギョーザ サービスしよう! 1人 10個は 食べるとしても…。 ん? 1 2 3…。」

すずらん商店街

(商店街の賑わい)

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