連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第147話「独立宣言」

佐知子「知り合いが 結婚相談所にいるから 登録だけでも してみましょうか?」

布美枝「結婚相談所…。」

茂「どげなどこだ?」

佐知子「会員の中から 希望に合った相手を 紹介してくれるんですよ。 それは ええな。」

布美枝「お父ちゃん 藍子 この事 知っとるの?」

茂「相手が見つかってから話せばええ。」

布美枝「話を勝手に進めて 藍子が知ったら 怒りますよ。」

茂「だけん しばらくは 隠密裏に 事を運ぶんだ。」

布美枝「まあ…。」

茂「こっちは 何を用意したら ええのかね?」

佐知子「まず 写真ですね。 それから 相手に望む条件。」

茂「条件は 次男か 三男に限る。 住まいは 東京で 転勤がない事。」

佐知子「人柄は 優しい人って事で いいかしらね?」

茂「う~ん うん うん。」

布美枝「お姉さんまで…。」

佐知子「こういう事は 昔も今も 周りが 気を利かせて おぜん立てするものだから。 すぐに 話がまとまる訳じゃなし 登録するだけしておけば?」

布美枝「そげですかね…。」

茂「おい! お前は 藍子の写真を用意せえ。」

布美枝「いや けど…。」

茂「ええけん。 早こと。」

客間

布美枝「言いだしたら きかんのだけん。 (ため息) なして 急に見合いだなんて…。」

<突然 始まった 藍子のお見合い作戦。 しばらくの間は 水面下での 動きとなるはずだったのですが…>

<その2日後に…>

玄関前

雄一「藍子! よお。」

藍子「ああ 伯父ちゃん!」

雄一「安来のおじいちゃん達 箱根から 戻ってくるんだろう?」

藍子「うん。」

雄一「長男として 挨拶ぐらい しなけりゃな。 へへ…。 あ ついでに お前の写真 借りてこいって 佐知子に頼まれたわ。」

藍子「私の写真?」

雄一「ああ。 なんか この前のは 古いみたいだから もっと新しいのが いいみたいだ。」

藍子「それ 何の話?」

雄一「え?」

台所

藍子「どういう事? いつの間に 私が 見合いする事になってるの?」

雄一「すまん まさか 本人が知らんとは…。」

布美枝「ええ…。」

喜子「お姉ちゃん まだそこまで せっぱ詰まってないよね。」

布美枝「すぐに どうこうなる訳じゃなくて とりあえず 登録しとこうかって。」

藍子「分かった…。 早く結婚させて 先生 辞めさせるつもりなんだ。」

布美枝「それは…。」

茂「おう 兄貴。 来とったのか。 何だ?」

藍子「お父ちゃんでしょ? 言いだしたの。」

茂「ん?」

藍子「見合いだなんて! ひどいじゃない!」

茂「ばれてたか…。」

布美枝「まあ 藍子 落ち着いて。」

藍子「お母ちゃんも お母ちゃんだよ! なんで 止めてくれなかったの?」

布美枝「そげな事 言っても…。」

茂「こら お母ちゃん いじめるな!」

藍子「いじめてないでしょう!」

雄一「まあまあ 茂も 落ち着けって!」

茂「兄貴は 黙っといてくれ!」

雄一「何だ その言い方は! 俺は せっかく 頼まれて 写真 取りに来てやったのに!」

茂「ふん!」

<作戦は 大失敗でした>

玄関前

雄一「とても あの場には おられんな。」

源兵衛「おや?」

雄一「あ~ 安来の…?」

源兵衛「あんた 確か…。」

ミヤコ「茂さんのお兄さん?」

雄一「ええ どうも 雄一です。」

ミヤコ「あ どうも!」

源兵衛「お久しぶりです。」

雄一「ええ…。」

回想

源兵衛「あんたら 誰だ?!」

雄一「風呂 入りに来たんですよ。」

源兵衛「ここは 風呂屋ではねえぞ!」

雄一「はあっ?」

回想終了

源兵衛「今日も 風呂ですか?」

雄一「いえ まさか。 ありますよ。 風呂は うちに。」

源兵衛「ああ。」

雄一「そんな事よりね…。 もめてますよ。 失礼…。」

スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク