連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第19話「さよなら故郷(ふるさと)」

(披露宴のざわめき)

飯田家親族「ほんに 良かったなあ 源兵衛さん!」

源兵衛「はあ やっと 肩の荷が 下りましたわ。」

ミヤコ「あ~がとございます。」

源兵衛「どんどん やって下さい。 酒は いくらでも ありますけん。」

(茂の食べる音)

茂「あんたも 食べたら ええですよ。」

布美枝「あ はい。」

茂「腹 減ったでしょう。」

布美枝「いえ…。 私は 胸がいっぱいで。」

茂「帯 ちょっこし ゆるめたら どげですか?」

布美枝「え?」

茂「婚礼いうのは 何もかも窮屈で いけませんなあ。 ハハハハハ!」

布美枝「あ ハハッ…。」

源兵衛「ミヤコ。」

ミヤコ「はい。」

源兵衛「見てみい。 仲よう話しとるわ。」

ミヤコ「あら 布美枝は 笑うちょりますねえ。」

哲也「内気な あいつにしちゃ 珍しいなあ。」

輝子「よう食べる婿さんだこと… あんた どげん思ってるの?」

ユキエ「私には 分からんけど フミちゃんは 『面白げな人だ』と言ってたよ。」

輝子「面白い?!」

村井家親族1「ああ 変わりもんの 一家ですが よろしく 頼みますわ!」

源兵衛「いやいや あちらのお父さんは 大学まで出とられて 大したもんですな!」

村井家親族2「修平さんは 境港で初めて 東京の 大学へ行きなすったゆうて 『末は博士か大臣か』って 言いましてねえ エヘヘヘヘ!」

源兵衛「ほう…。」

村井家親族1「それが 今では 『子供は東京の大学にやるな。 修平のように なったらいけん!』と こげに 言われちょりますわ。 ハハハハハ!」

村井家親族2「ハッハハハハ!」

2人「(笑い声)」

絹代「あちらのお父さん 挨拶に 回っておられますよ。 あんたも 早こと!」

修平「う~ん 急がんでも これを食ってから。 うん。」

絹代「だらず親だわ…。」

茂「あ…。」

(おならの音)

布美枝「え~っ?!」

茂「ああ これは失敬。」

輝子「今の もしかして…。」

ユキエ「おなら?」

<めでたい宴の席に 響き渡った怪音 布美枝は ただ あっけに とられていました>

布美枝「嘘…。」

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