連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第42話「消えた紙芝居」

キヨ「フフフ…。」

美智子「あら! お帰りなさい。」

布美枝「お邪魔してます。」

政志「どうも…。」

美智子「こちら 布美枝さん。 ほら! あの 漫画家の 水木しげるさんの奥さん。」

政志「ああ… 戦争漫画の?」

布美枝「はい。」

政志「ふ~ん。」

キヨ「土曜だってのにさ 馬の顔見ないで 戻ってくるなんて まあ 珍しい事もあるもんだよ。」

政志「人の顔見りゃ 嫌み言うの やめてくんねえかな。 ちょっと寝るわ。 俺 熱あるんだ。」

美智子「あら 大丈夫? 熱 測った? ねえ。」

キヨ「(ため息) この季節じゃ 仕方ないかねえ…。」

布美枝「え?」

キヨ「うちの息子ね… 戦争で 外地行っててさ で… ここ やられてね。 朝晩 冷え込んでくると 毎年 決まって 調子 悪くなるんだよ。」

布美枝「そうですか…。」

キヨ「昔ね… 3人で やってたんだよ。 あ 食堂 ハハハ…。 けどね 息子は 体が 本調子じゃないし 私は ほれ リューマチだろ…。」

布美枝「ええ…。」

キヨ「美智子1人じゃ 食堂 続けられないからね。」

美智子「何 昔話してんの?」

キヨ「え? へへへ。」

美智子「貸本屋ね 2年前から始めたのよ。 貯金 はたいて 店 大改造して。 店番だけしてれば 楽できると思ったんだけどねえ。 これが… 大間違い!」

キヨ「仕入れには 行かなきゃならないし 本は 作らなきゃならないし… おかげで 私は 幾つになっても こき使われる!」

美智子「読みが甘くて 悪うござんした!」

キヨ「は~い。」

(一同の笑い声)

真弓「こんにちは~。」

美智子「あ お客さんだ! 小商いで 稼がなきゃ! ウフフ。 は~い… あら! 真弓ちゃん いらっしゃい。」

キヨ「どうかしたのかい? ん?」

太一「いや… 別に。」

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