連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第51話「私、働きます」

居間

布美枝「あの机 私の場所なのに…。 あの人 誰なんだろう? 忙しそうだけん 話は 後にしよう。 おいしいものでも作って…。」

仕事部屋

布美枝「ご飯の支度 できましたよ。」

茂「よし 飯 食いましょう。 おい あんた。」

はるこ「あ はい。」

茂「がいに集中しよるな。」

はるこ「すいません。 つい 夢中になっちゃって。」

茂「飯ですよ。」

はるこ「はい。」

居間

茂「え… 鍋?」

布美枝「今日は ち~っと寒いですけん 鍋にしました。 さあ どうぞ。 スタミナつくように ニラも たくさん入れました。 馬力 出ますよ。 ご飯 よそいましょうか? それとも 後で 雑煮に しましょうか?」

茂「だら。」

布美枝「え?」

茂「締め切り前の時間がない時に もたもたと鍋など つついておれるか。」

布美枝「でも お客様 お見えですし 力のつくもんをと…。」

はるこ「私は 朝まででも大丈夫ですから どうぞ ゆっくり食事して下さい。」

茂「いや のんびり食っとる暇はない。」

布美枝「ほんなら すぐに食べられるものを 作りましょうか?」

茂「ああ 握り飯でも頼む。」

布美枝「はい。」

茂「ほんなら やるか。」

はるこ「はい。」

(襖の閉まる音)

仕事部屋

はるこ「出来ました。」

茂「うん。 こっちにも 背景頼む。」

はるこ「はい。」

<布美枝は 1人 置いてきぼりに された思いでした>

<茂と はるこが ペンを走らせる音は 夜が明けるまで続きました>

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