連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第78話「初めての里帰り」

仏間

布美枝「おばば うちの事 よろしくね。」

貴司「姉ちゃん そろそろ 行かんと 汽車に遅れるぞ。」

布美枝「うん。 今 行く。 ほんなら… 行ってまいります!」

<初めての里帰りは こうして 無事に終わりました>

水木家

玄関

布美枝「ただいま戻りました!」

茂「お~ 戻ったか。 藍子 ぐずらんだったか?」

布美枝「はい。 ずっと ええ子にしとりました。」

茂「そうか 偉いなあ。」

布美枝「ただいまって。」

藍子「ただいま。」

茂「お~ よく言えたな。」

居間

茂「みんな 元気にしとったか?」

布美枝「ええ。 お父ちゃんは 留守の間 ちゃんと ご飯食べとった?」

茂「おう。」

布美枝「部屋 散らかっとりませんね。 意外と きれいに 片づいとりますね?」

茂「うん。」

布美枝「留守にしたら 少しは困るかと 心配しとったのに。」

茂「何を言っとる。 炊事でも 洗濯でも その気になれば 俺は 何でも できるんだ。 けどな…。 1人では あんまり笑えんな。」

布美枝「え?」

茂「せっかく ええ音を響かせても 聞くもんがおらんと おかし事も 何ともないわ。」

(おならの音)

茂「さて 今の音は?」

布美枝「う~ん 空に輪を描く トンビの声でしょうかね。」

茂「うん そのとおり。」

(笑い声)

布美枝「はぁ やっぱり うちは ええなあ。 のんびりする。」

茂「実家で のんびり してきたんじゃないのか?」

布美枝「ええ。 けど… 私のうちは ここですけん。」

<オンボロな家でも 茂と藍子と暮らす この場所が 今は どこよりも ホッとできる 布美枝の 大切な我が家でした>

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