連続テレビ小説「純と愛」114話「まほうのことば」ネタバレ

食堂

純「ここらへんなんだよな やっぱり ここらへんに何かが足りないの。」

羽純「何かが足りない? 何かが…。」

愛「ああ。」

志道「あんたさ 本当にこれおいしいわよ。」

誠「ああ 良い匂い。」

剛「誠ちゃん。」

誠「うん? 撮らんでええ。」

愛「ああ。」

正「どう 愛君?」

愛「お兄さん 凄い。 ああ。 僕より ウマいと思います。」

羽純「あ! 聴覚!」

剛「え?」

誠「ん?」

羽純「あ いや あの… 五感の内 聴覚の売りがない まだ。」

多恵子「音楽とか 聴けないのここ?」

純「ああ!」

誠「びっくりした なに?」

純「ジュークボックス! なんで 気付かなかったの ここに ここに ジュークボックス置けば いいんだ!」

正「ジュークボックスって あのおじぃのホテルにあったみたいなやつか?」

純「ああ そうそうそう。」

剛「なんか あの音聞いてたら 凄い落ち着くよね。」

純「でしょ? ここにジュークボックスあったら 完璧だと思わない? ねえねえ 愛君 ジュークボックス! ジュークボックス!」

愛「今 ジュークボックスがいくらか調べてます。」

純「うん。 いくら?」

愛「あ ありました。」

純「40万…?」

剛「え?」

愛「とても無理ですね。」

純「ああ もう絶対いいアイディアだと思ったのにな どうしよう…。 ああ! さっきから 頭ん中で 音楽の話題になってから もう ずっと『ひなまつり』がずっと流れてる。 ああ これ 2番なんだっけ? 2番 あの『お内裏様とおひな様二人ならんですまし顔…』そのあと なんだっけ? 誰か言って早く なんだっけ?」

誠「知れべればいい。」

純「モヤモヤする。」

羽純「『お嫁にいらした姉さまに よく似た官女の白い顔』だと思う。」

一同「おお 凄い。」

志道「ねえねえねえ じゃあ あんたさ あのほら ヘドバとダビデの『ナオミの夢』って 歌える?」

一同「なおみの?」

羽純「ひとり見る夢は 素晴らしい君の踊るその姿 僕の胸に ナオミ ナオミ Come back to me」

志道「ヤダ 懐かしいじゃない! 最高!」

純「なんで 歌えるの?」

羽純「いや 友達いなかったし いつも1人カラオケだったから ある曲 片っ端から歌ってたの。」

一同「ええ!」

多恵子「ねえ じゃあ あんたさ『おぼろ月夜』って知ってる?」

羽純「はい。『菜の花畠に入日薄れ 見渡す山の端霞深し 春風そよ吹く空を見れば…』」

純「どうしたの?」

愛「ああ 純が… 弟の純が中学生の時合唱コンクールで歌うはずの曲だったんです。」

誠「ママ喜ばせようと思って 凄い練習したんやけど 結局 具合悪なって 出られへんかったんや 純ちゃん。」

羽純「『夕月かかりて匂い淡し 里わの灯影も森の色も >田中の小道を辿る人も 蛙の鳴く音も鐘の音も さながら霞めるおぼろ月夜』」

多恵子「ありがとう。」

(拍手)

純「羽純ちゃん。 羽純ちゃんにしか出来ないこと あったよ。」

羽純「え?」

純「『あなたの思い出の曲を歌います』「どんなリクエストでも歌います』って そうやって宣伝したら きっとお客さん 喜ぶよ。 キャッチフレーズは『人間ジュークボックス』」

一同「おお!」

マリヤ「ねえねえ 羽純ちゃん モーむすのハッピーサマーウエディング歌って!」

羽純「はい。」

純「よし 来た!」

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