善行「こうなったんもな よう考えてみ お前。 こいつのせいやないか? せやろ? 俺の言うことを聞いてやな 俺の言う通りにしておけば みんな揃って大阪に引っ越しが出来たんや。」
善行「それを こいつが 横から ワーワー言うから ホテル売らんでも なんとかなるとか。 一家揃うてにっこり笑うという この幸せを台無しにしたんは お前や! お前はな役病神じゃ!」
晴海「おとうさん やめてください。」
善行「隠忍自重と言ってな 人間はな堪えねならん時が 人生にはあんねん それを こいつが朝から ワーワー言うから どんどん 話しがおかしな方に おかしな方行って お前はな 一切余計なことするな そやそや 無人島行ってな 岩でも噛んでな お前は。 なんや?」
(勇気の鳴き声)
善行「ほら マリヤ 泣いてるやないか。」
マリヤ「よしよし。 ケンカはやめてって 勇気が言ってるね。」
その場を去る純
晴海「純。 ちょっと 純! ちょっと待って!」
玄関前
晴海「ちょっと待って!」
純「なに?」
晴海「これ 新しい仕事 決まってないんでしょ?」
純「お母ちゃん 私今まで 頑張れば 自分の気持ちは誰にでも通じるし 世界を変えることだって 可能だって 思ってた」
純「家族なんだから いくらケンカしたからって 最後はお父ちゃんとだって 分かり合えるって 信じてた でも 違うみたい。 私なんかが何やっても。 世界は1ミリも変わらないんだよ…。」