連続テレビ小説「カーネーション」第110回「あなたを守りたい」【第20週】

松田「ウフフフ 面白いなあ ほんまなあ。」

優子「ハハハハ!」

(戸の開く音)

糸子「あんた… 何してんや?」

優子「え?」

糸子「何してんや? そんなとこで。」

優子「え…。」

糸子「誰が テレビなんか見い ちゅうた? 店 出るなちゅうんはな 裏で テレビでも見とけちゅう意味 ちゃうんや!」

松田「先生 テレビは あの…。」

優子「ほな 何したら ええんよ?! どうせ うちには 直子ほどの才能もない! 店に出たかて 迷惑ばっかりかける! どないしようもない 役立たずの邪魔者や! テレビ見て 笑てる以外 やる事なんか ないやんか!」

松田「ああ!」

糸子「どの口が言うてんや? ああ! どの口が言うてんや?!」

松田「先生! やめて下さい 先生!」

糸子「このアホが! ひがむんも ええかげんにせえ! 東京の学校まで 行かさしてもうて 何不自由のう暮らさしてもうて!」

優子「ほっといてよ! どうせ うちは アホや! 役立たずや!」

糸子「原口先生が あんなけ あんたを 認めてくれちゃったんちゃうんけ。 お客さんが あんたのために また来てくれたん ちゃうんけ? それが 見えへん目ぇは どんなけ腐ってんや?!」

松田「先生!」

糸子「ああ 言うてみ?!」

優子「お母ちゃんに うちの気持ちなんか 分からへんねん!」

糸子「分かるか ほんなもん!」

昌子「先生 やめて下さい!」

松田「もう やめてよ! やめて下さいよ!」

<…ちゅう ちょっとした騒動が あったよって 何ぞ聞きつけた ご近所が 変な気ぃ回して 呼んだかと思いました>

オハラ洋装店

刑事「こんにちは。 岸和田警察の者です。」

昌子「は… はい。 ご苦労さんです。」

刑事「小原糸子さんは おられますか?」

糸子「はい… うちですけど。」

刑事「おととい 6月10日 北村達雄を 詐欺で逮捕しました。」

糸子「え?」

刑事「その件で お話を。」

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