連続テレビ小説「カーネーション」第141回「奇跡」【第25週】

糸子「何でですか?」

相川「患者さんに もしもの事があったら。」

糸子「いや そら もちろん 無理にとは 言いません。 けど 患者さんの中にも 出てみたいちゅう人が 絶対いてる 思いますわ。 せっかくやったら うちも そういう人らに 出てもらいたいんです。」

香川「え? どこへ行くんですか?」

龍村「ちょっと 僕は 次あるから。」

香川「また ほんな! ちょっと 逃げんといて下さいよ!」

龍村「逃げるだなんて 人聞き悪いなあ。」

香川「院長 院長! はあ~!」

相川「せやから 言うたやないですか。 また余計な事 始めんといて下さいて。 院長は どうせ 何の責任取る つもりもないんです。 やっかにな負担は 全部 現場に 回ってくるだけなんですよ。 どないして くれるんですか!」

相川「小原さん。 そら 有名な先生やさかい メンツも おありやろし こんな 素人相手のイベントでも 中途半端な事は でけへん ちゅうのも よう分かります。 けど ここは病院です。 患者さんに 妙な事させて もしもの事があったら 困りますよって。 それは無理です。 お断りします。」

糸子「ふ~ん。 いや けど 総婦長さん。 うちかて この道70年のプロなんですわ。」

相川「せやさかい それは よう分かってます。」

糸子「お宅らは 医療の力を信じて 毎日 仕事してはるやろ? うちは 洋服の力を信じて 仕事してきましたんや。 洋服には ものすごい力が あるんですわ。 ほんまに ええ服には 人を慰める事も 勇気づける事も 元気づける事もでける。 うちは 自分の洋服で お宅らの 力になりたいだけや。」

糸子「患者さんに ええ服を着て ライト浴びて 歩いてほしい。 それを 他の患者さんらに 見てほしい。 医療とは 何の関係もないと 思うかもしれへん。 けど ほんな事が人に与える力を うちは よう知ってるんですわ。 半分 いや 1/3でも いや 1人でもええわ。 希望する患者さんを 参加させちゃあって下さい。 このとおりや。」

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