連続テレビ小説「カーネーション」第148回「あなたの愛は生きています」【第26週】

休憩室

孝枝「あ 優子さん? はい 今 先生 講演 終わられました。  ここは 15階の休憩室ですわ。」

院長「すばらしいお話を ほんとに ありがとうございました。」

看護師長「ありがとうございました。」

糸子「そない言うてもうたら もう うれしいですわ。 こちらこそ おおきに。」

院長「そいじゃ すいません 私達は これで 失礼します。」

看護師長「失礼致します。」

糸子「失礼します。」

孝枝「先生 何や 今 優子さん 玄関に着いたそうですわ。」

糸子「優子? あの子 用事あったん ちゃうんかいな。」

孝枝「何や はよ終わったよって 顔だけでも出しに来たそうですわ。 ちょっと うち 迎えに行ってきますよって お願いします。」

糸子「おおきに。」

川上「では 先生 タクシーの時間になりましたら また お迎えに参ります。 それまで どうぞ ごゆっくりなさって下さい。 では。」

糸子「はれ… せっかくやさかい お話 しましょうな。」

川上「お疲れじゃないですか?」

糸子「いや 体が くたびれたよって 余計 お宅みたいな人と 話 したいんですわ。」

川上「ありがとうございます! すばらしいお話でした。 もう何度も 涙が出ました。」

糸子「ほうですか。」

川上「その 岸和田の看護師長様にも 是非 一度 お目にかかってみたいです。 医療の現場に 私も 40年ほど 携わって参りましたので。 一度 来てみはったら よろしいねん。 うちが 紹介しますわ。」

(笑い声)

糸子「岸和田には いつごろまで いはったんですか?」

川上「あ… 私は… 24までです。」

糸子「結婚で こちらへ?」

川上「はい。」

糸子「24まで 住んではった割には 岸和田弁が出ませんね?」

川上「はい…。」

糸子「うちの娘らは それぞれ 出て 長い割に ちっとも岸和田弁が抜けませんわ。」

川上「はい。 それは あの…。 私は 10歳まで 長崎におりましたので。 先生 実は…。 私の死んだ父が いっとき 先生の所で お世話になっておりました。」

糸子「お お宅… どちらさん?」

川上「はい。 私は…。 周防龍一の娘でございます。」

川上「はっ! …申し訳ありません。 失礼致しました。」

孝枝「先生…?」

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