里や
食堂
純「おはようございます。」
サト「あ 社長。 悪いけど ちょっと 座ってくれる。 早回しだから もう終わるから これ。」
なんと 突然 女将さんが とんでもないことを
サト「主人公が何考えているのか さっぱり わからない。」
純「あの それより なんですか? 大事な話しって?」
サト「ああ… うん 大した事ないのよ。 ここを畳むことにしたから。」
純「え? え 今なんて 言いました?」
サト「だから 急に悪いんだけどさ 今週いっぱいで辞めることにしたから ウチのホテル。」
蘭「え?」
純「は え?」
サト「どうしちゃったの みんな 固まっちゃって? え? あ 心配しないで 長期に泊まってるお客さんは ちゃんと事情説明して 新しい宿泊先 ちゃんと紹介するからさ。」
純「いや そういうことじゃなくて。」
サト「大丈夫だから みんなの再就職先は ちゃんと考えてあるからさ。 えーと えーと えーとね 社長には このホテルなんてどうかな? これ?」
純「いや こういうことじゃなくて あの 理由は一体 なんですか?」
サト「やっぱり それ聞いちゃう? あんまりドラマチックじゃないから 言いたくないんだけど。」
純「いきなり 辞めるとか 言われても ねえ?」
純「納得できないですよ 私達。」
サト「ようするに 借金でクビが回らなくなっちゃったの。 まあ 採算度外視で やってきたから しょうがないんだけどさ。 あは!」
そんな他人事みたいな
サト「旦那が 私の名前なんかつけるし 思ったより保険金残してくれたから 今までなんとか やってきたけどさ お金は貸してくれそうなところからは 全部借りつくしたし この建物も担保になってるから 出なきゃいけないの 来週までに。」
純「そんな…。」
サト「そんな 辛気臭い顔しないでよ。 言ったでしょ 就職先 ちゃんと紹介するからって セクシーにも 良さげな美容院 2、3見つけといたから。」
サト「セニョールはさ このレストラン行けば すぐ使ってもらえるからさ。」
忍「私はその…。」
サト「それから チュルチュルは もう沖縄帰んな。 親も心配しているからさ。」
羽純「拒否。」
サト「いつまで そんなこと言ってるつもり? 色々あったのは わかるけどさ 甘えんのもいい加減にしな!」
羽純「私は…」
初めて主語を言った チュルチュルちゃんが。
出ていく羽純
サト「ちょっと 待ちなって。」
久世「あら? 邪魔だったかしら?」
サト「いえいえ ちょうどよかった。 久世さん 大事な話しが。」