比嘉家
良子「那覇で同居? 石川の家の皆さんと? 何で そうなるわけ?」
石川「おじぃも親父も 晴海のためにも その方がいいって。」
良子「うちが仕事するのを 認めさせるんじゃなかったの?」
石川「俺の立場も分かってくれ。 俺は 本家の長男だよ。」
レストラン・フォンターナ
厨房
暢子「長山さん これ ボイルお願いします。」
長山「おう。」
江川「1番様 プリモ出します。」
スタッフたち「はい。」
暢子「後ろ 通ります。 うわっ。」
矢作「いってえな。 ちゃんと 洗って返せよ。」
暢子「あっ ご…。」
回想
賢秀「暢子は なめられてるわけよ。 謝ったら 負けやんどー。」
回想終了
矢作「おい 聞いてんのか?」
暢子「ぶつかってきたのは そっちですよね?」
矢作「はあ? 何?」
暢子「3番様 急いでください。」
山辺「暢子ちゃん ディナーの配席 ちょっと 変更したくて…。」
暢子「駄目です。 指示したとおりにしてください。」
山辺「いや… でも この方が現場は…。」
暢子「これは 決定事項です!」
山辺「は~い…。」
長山「代行 これ ボイルじゃなくて ヴァポーレの間違いだよな?」
暢子「分かってるなら 今すぐ ヴァポーレしてください。」
長山「何だよ お礼ぐらい言えよ。」
玉島「(小声で)桃木さん 昨日とは 別人ですね。」
暢子「そこ! 無駄話 しない。」
桃木 玉島「は~い。」
矢作「お前 変だぞ? オーナーに 何言われたんだ?」
暢子「別に 何も 3番様 急いでください。」
矢作「はいは~い。」
(電話の呼び鈴)
控室
暢子「もしもし フォンターナです。 えっ? ズッキーニが納品できない? そんなの困ります。 なんとかしてください! そんなこと言われても…。 ちょっと! まさかやー。 来週からのメニュー 考え直しかねぇ…。」
智「ズッキーニか?」
暢子「智 なんとかならん? 来週使うわけ。」
智「いや この店のレベルの上物は そんなすぐ無理。」
厨房
矢作「来週のメニュー変更? 何で今更?」
暢子「おおまわりフーズさんから ズッキーニが 予定どおり納品できないと連絡が。 協力してください。」
矢作「誰が協力するか。」
暢子「これは シェフ代行の命令です!」
矢作「命令なら 従うよ。 はい 命令して。 女のシェフなんか 無理に決まってんだろ。」
暢子「女だからといって バカにしないでください! うちは シェフ代行の時は 男のつもりです!」
矢作「あ~あ…。」