北三陸駅
ユイ「私は いいや。」
アキ「いいって?」
ユイ「だから もう 表舞台に立つのは いいって意味。」
アキ「ユイちゃん…。」
ユイ「ごめんね。 どうでもいいって意味じゃないよ。 こんな時だし 北三陸のためにっていうか 東北のためにかな。 今 できる事とか やるべき事をやるっていうのは 立派っていうか 当然の事だと思う。 でも ミス北鉄とか 潮騒のメモリーズとか 歌ったり 踊ったり 潜ったり それは 私にとって 今 できる事じゃないし やるべき事でもないからさ。」
<返す言葉もありませんでした。 アキには 想像もつかない体験を ユイちゃんは あの日 したんだ>
回想
大吉「止めろ! ブレーキ ブレーキ!」
無線・吉田『ブレーキ ブレーキ! 止めろ!』。
大吉「ユイちゃん 見ては駄目だ。」
ユイ「もう遅い。」
回想終了
(ドアベル)
よしえ「ねえ ユイ。 マカロニどこ?」
ユイ「棚の左下。 えっ 何で?」
よしえ「お通しのサラダ作るから。」
ユイ「あっ いいよ 私 やる。 ごめんね。 海女カフェが オープンしたら 私も手伝いに行くから。 頑張って。」
アキ「うん。」
<その時のユイちゃんの表情は 諦めたようにも 無理してるいるようにも 見えませんでした>