天野家
隠し部屋
アキ「ずぶんに…。 エヘヘヘ! 自分…。」
<恋をしてからアキは 春子の隠し部屋に 入り浸っていました>
アキの夢
アキ「好きです。」
種市「自分も。」
(ぶつかる音)
磯野「今度は何よ! いい加減 慣れてよ!」
夢終わり
アキ「ああ うう…。」
(ノック)
春子「入るよ。」
アキ「(うなされる声)」
春子「何 うなされてんの?」
春子「何? これ。 アキ!」
アキの夢
磯野「何なのよ!」
夢終わり
春子「起きなさい アキ!」
アキ「う~ん。」
春子「アキ ほら! うなされてる場合じゃない! はい はい! 起きて!」
アキ「うん?」
居間
春子「ちょっと これ これ 何これ どういう事?」
夏「何だよ こんな夜中に おっきな声出して。」
春子「いいから お母さん 黙っててくんない! ほら早く!」
アキ「あのね 普通科から 潜水土木科に 編入しようと思うの。」
春子「潜水土木科?」
アキ「そう。 潜水服着て 海に潜って…。」
春子「南部もぐりでしょ それ。」
アキ「知ってんだ?」
春子「当たり前じゃん ママだって 北高の卒業生なんだから。」
夏「卒業してねえべ!」
春子「お母さん 黙っててくんない。 ちょっと 何これ? 本当 分かんないんだけど。 何で 潜水土木科に?」
アキ「潜りでえから。」
春子「はあ?」
アキ「温水プールがあるから 一年中潜れるんだって。 あ 海女は 海女で続けるよ。 夏場は 海女やって それ以外は 南部もぐりやりでえ。」
春子「アキ! ねえ。」
アキ「…ていうか もう決めたてきた。 親御さんがOKなら 明日からでも 来いって。」
春子「知ってたの?」
夏「まあな。」
春子「まあな じゃなくて!」
夏「ああ もうもう。 母ちゃんと相談して決めろって 言っただけだ!」
春子「相談って ちょっと! あ~あ! 逃げたよ また。 ホントにやりたいの? 南部もぐり。」
<アキの決意の固さは その目を 見れば 分かりました。 それにしても 海女の次は潜水士 全く目が離せない子です>