連続テレビ小説「あまちゃん」4回「おら、この海が好きだ!」

観光協会

大吉「いづまで 待たせんだ 菅原この! 1か月前から 何も進んでねえべ!」

菅原「いや 最終判断は 市の方で。」

大吉「たかが ホームページ作んのに 市の許可が要るって おかしいべ! 面倒くせえなら 面倒くせえって言え!」

吉田「駅長落ち着いて ゆべしが… ゆべし潰れちゃう 中身出るから。」

菅原「ああ どうも。 どうも。」

大吉「春ちゃん。」

春子「あの うちまで送ってもらおうと 思ったんだけど 仕事中か。」

大吉「すぐ終わるがら 待ってて。 菅原 お前が協会長になってから 市のため町のために 何した? 何もやってねえべ。」

菅原「いやいや やってますよ。 ジオラマ。」

大吉「ジオラマ?」

菅原「ジオラマ作ってますよ。 前任の協会長から 引き継いで 平成19年から この北三陸市全体の ジオラマ制作に 心血を注いでます。 見て下さい。 これ スイッチを入れるとね 光るんですよ。 ほい 北三陸高校。 ほい来た 袖が浜 見て下さい。 北鉄の線路も通ってますよ。 はい。」

大吉「これは いつ完成するんですか?」

菅原「はい。 平成27年完成の予定ですね。」

大吉「死ぬまでやってろじゃ!」

ゆべしを投げつける大吉

菅原「ああ! シティホールが ゆべしに!」

道中

大吉「くそ! 赤字ローカル線なんて 構ってられないってか! 北鉄は 市民の大切な足だ たとえ一人でも 利用客がいるうちは 走らねばなんね。 そのためには 観光 人は 急には増えねえんだがら 外がら呼ばねば しょうがねえべ。」

春子「偉いね。」

大吉「え?」

春子「偉いよ 大吉さんは。 こんな 残念な町の 残念な電車のために よく そんなに必死になれるよね。」

大吉「やめでよ てれくせえべ。」

春子「全然 褒めてないし。 あの時言った事 覚えてる?」

大吉「ん?」

回想

1984年(昭和59年)

大吉「母ちゃんの後継いで 海女になんのが そんなに嫌か? これから 地方の時代だべ。 北鉄も通って この町も ますます 活性化するべえ。」

回想終了

春子「全然 読み外れてるし。 何で 漁師になんなかったの?」

大吉「知ってるべ おら 三半規管 弱えがら 船は 医者に止められてんだ 船酔いで 5分ともたねえ。」

春子「電車には 乗れんのに?」

大吉「レールの上を走るなら 比較的 安定してんだ。」

(車両の接近する音)

大吉「1 2 3 4 5 おお! 今日は 6人も乗ってら!」

春子「だったらさ 東京に出るとか 仙台とか 盛岡で働くとかさ 選択肢は いろいろ あった訳でしょう。 なにも こんな田舎のために 人生 犠牲にしなくてもさ。」

大吉「待ってたんだべ。」

春子「え?」

大吉「春ちゃんが 帰ってくんの ずっと 待ってたんだべ。」

春子「大吉さん。」

大吉「ん?」

春子「電車来る。」

大吉「え?」

春子「電車来る!」

大吉「え?」

春子「近い! 電車来る! 電車来る!  危ない! 電車来る! 出して! 危ない 危ない!」

大吉「シートベルトしなければ!」

春子「早くして!」

大吉「大丈夫だ。 いつも ここに 止めてるんだ! ほら ぎりぎりで。」

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